特集506 東日本大震災15年 - 災害、防災(2026年4月3日〜2026年4月13日 ホーム掲載)
2011(平成23)年3月11日東日本大震災発生。マグニチュード9.0。巨大津波や原発事故を伴い、東北地方を中心に甚大な被害をもたらした 。「釜石の軌跡」は「津波てんでんこ」の教えにつながっているようで、「津波が来たら、家族や隣人を待たず、各自がてんでんばらばらに高台へ逃げろ」という教訓である。この冷徹にも聞こえる教えが、震災当日、釜石市の小中学生たちの命を救ったとのこと。また、災害時における「情報の力」と「絆」も進化した。情報の空白を埋めるためにSNSが活用され、安否確認や物資支援の輪が広がった。この経験は、その後のスマートフォンの普及や防災アプリの開発、自治体によるSNS発信の強化へと直結した。15年が経過した現在、デジタル技術は当時の教訓を糧に、より迅速で正確な避難情報の提供を可能にしている。かつての被災地には、震災の脅威を伝える「震災遺構」が点在し、後世に教訓を語り継ぐ場となっている。震災直後、当時少年少女だった世代も、今や社会の第一線で活躍する年齢となった 。災害を知らない世代が増える中で、実体験としての記憶をいかに風化させず、日々の備えや防災訓練という「日常の文化」として定着させていくかが、今の私たちに課せられた重要な役割といえる。
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