Franz Cizek(フランス・チゼック)、ウィーン Burgverlag Richter & Z・・・
14枚のリトグラフ ハードカバー 天地27.6㎝×左右25㎝ 32P
Franz Cizek(1865年-1946年)は、画家、美術家であり美術教育者。当時オーストリア領だったボヘミア(現チェコ共和国の一部)のエルベ川添い、Leitmeritzの町で誕生。1885年(明治18年)、当時、画家志望だったフランツ・チゼックは下宿先だったウィーンの指物職人宅で、近所の子どもたち相手に絵を教え始めます。彼の部屋には、誰でも子どもたちが訪問することができました。そして、画材を与えて、子どもたちに自分自身を自由に表現することを奨励。上から指導するのではなく、フレンドリーな雰囲気の中で「子ども本位の」絵を描かせるよう心がけました。チゼックは、子どもたちの率直さと感受性・創造性に感銘を受け、子どもの想像力から自由気ままな雰囲気で作業するときにこそ、良い絵をのびのび産み出すことに気づきます。「造形の創造的な衝動は、人間にとって生の衝動の一部であり、この本能的衝動をすべての国民および人類の利益と精神の充実のため生かせるよう、正しい発達を促進しなければならない」と確信。子どものための美術学校を始めようと、仲間のアーティストたちに子どもの作品を見せます。そして、子どもたちが自己発見に浸ることができるフリー(両方の財政と心理的に)スタジオ環境を提供することをライフワークにし、実現させていきます。
ウイーン市庁舎内・ウイーン市立図書館に保存されているスクールの訪問記録名簿には、1930年の訪問者として、玉川学園の小原国芳や服飾家・デザイナーの田中千代(日本最初のファッション・デザイナーといわれます)の名前が確認されています。"創造的な芸術教育の'父'と呼ばれ、彼の思想はバウハウスのリーダーでスイス画家のヨハネス•イッテン、スイスの画家ほか、あとに続く者たちに多大なる影響を与えました。その業績は、現代の美術教育の原点として重要な地位を占めます。
本書のリトグラフは、ウィーンに1867年に設立されたUniversität für angewandte Kunst Wien(応用美術ウィーン大学 応用芸術の学校)で8人の若い生徒らによって製作されたもの。クレジットが本にしっかり刻まれています。
裏表紙に少スレ
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