王朝奇談集 ＜ちくま学芸文庫＞

￥700

• 著者 須永朝彦編訳
• 出版社 筑摩書房
• 刊行年 ２０２２年８月
• ページ数 233p
• サイズ 15cm
• ISBN 978-4-480-51133-1
• 状態 中古品（極美）
• 解説 初版　 カバー　 帯付　 カバーヤケ無し　 帯ヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好の極美本です。
  平安王朝時代の奇談を集めたアンソロジー作品。
  数多くの説話集から抜粋しているのでヴァラエティに富んだ内容が楽しめる。
  勿論、本書で取り上げられている説話集を読破している方にはお薦めしないが、まだ王朝時代の奇談に慣れ親しんでいない方にとっては簡単に手に取れて、然も幅広く一気に読めると言う利点があるであろう。
  
  本書に収録されている説話集／物語は『日本霊異記』『日本往生極楽記』『大鏡』『今昔物語』『成通卿口伝日記』『唐物語』『古事談』『発心集』『続古事談』『十訓抄』『宇治拾遺物語』『今物語』『古今著聞集』『沙石集』『撰集抄』『平家物語』『海道記』の17作品…奇談を多く集めている『今昔物語』『宇治拾遺物語』『古今著聞集』からの抜粋が多いのは言う迄もないが、僅かながらも意外な物語や日記にも着目している所には工夫が感じられた次第である。
  因みに、個人的に面白かったのは『海道記』の「鶯姫」（要は『竹取物語』）だ。
  本作品では姫が前世では翁の子供で、恩返しの為に地上に来たと言う設定だったので、有名な「昔話」にも様々なヴァージョンがあるのだという事を知ったのは収穫でもあった。

マスターID：8287231
初版刊行年：2022.8
ISBN：978-4-480-51133-1