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川島高峰著、読売新聞社、1997、1

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２刷　 カバー　カバーヤケ無し　本体天少点シミ　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。

戦時中、治安当局に捕捉された流言飛語の類を中心に、当時の人々の日記なども合わせて
銃後＝戦中における日本本土内の国民意識を探る本です。
日記などの記録からはいわゆる愛国的な旺盛な戦意も見えたりする一方で、
治安資料からは生活の苦しさや不平等からくる本音と思われるものも多く、単純に割り切れるものではありません。
日本は最後まで国内から反乱などで崩壊することはなかったわけで、
何故民衆はあれほどの戦禍の中でも最後まで体制に従ったのか、
その複雑な心境が見事に描き出されています。

本の主題としては国民の心理なり意識がメインですが、
それを語るための背景として触れられる個別の事情も非常に興味深いです。
例えば食糧事情であったり、軍や官の不正行為、空襲被害を拡大した要因、洗脳じみた教育の結果などなど。
太平洋戦争開始から敗戦までの一般的な国内事情についても学べる本でした。

帯付き。強めのヤケシミがあります