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メールマガジン記事 日本の古本屋メールマガジン2005

日本の古本屋メールマガジン その23 1月27日号


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◆INDEX◆
1.自著を語る 第3回 「古本生活読本」
2.日本の古本屋即売展情報
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好評の「自著を語る」コーナー、第3回はフリーライター・岡崎武志
さんの『古本生活読本』です。
古本に対する思いが溢れています。
この本の解説は、直木賞作家の角田光代さんです。


■古本生活読本■

一月十日にちくま文庫から『古本生活読本』が出ました。
これで「古本」と名を冠する同文庫も三册目。
「三部作」完結、というところか。もっと出したいけど。
 貧しい学生時代、京都、大阪の古本屋をほっつき歩いているころ、
筑摩書房は憧れの出版社だった。未知の著者でも、筑摩から出ている
なら間違いない、などと思ったものだった。
将来、自分の本がそんな出版社から出せるなんて夢にも考えない。
だから、最初に『古本でお散歩』がちくま文庫から出たときは、ああ、
もうこれでいつ死んでもいいなと……それほどうれしかったのである。

 また、今回の解説がなんと角田光代さん。
彼女はこの本の発刊日の三日後、十三日に『対岸の彼女』で第百三十
二回直木賞をみごと受賞する。
新直木賞受賞者に解説をいただくなんて、確率はすこぶる低い。
だからこれは、二重、三重の喜びだった。
 
「本書を読んでいると、古本屋を透かして人の姿が見えてくる。本が
好き、読むのが好き、触れるのが好き、眺めるのが好き、何かを知る
ことが好き、夢中になって読むのが好き、古本屋を通して、いろんな
人の、それこそつるっつるに無垢な好きという気持ちが見えてくる」
 角田さんは、そう解説で書いてくれた。
私の古本に対する考え、つきあい方はほぼここに尽きていると思う。
今回の文庫は、東京書籍から初めて出した古本に関する本『古本めぐり
はやめられない』を母体に、書き下ろしを含む、その後に書いた古本ま
わりの文章を収録している。
元本を買ってくださった人が、文庫化された『古本生活読本』を読んで
も損はしないように作ったつもり。
新しく加わった文章には、私が古本をめぐる最近の興味関心が露呈して
いる。

 「伝書鳩は空を翔るファックス」「『つづり方兄妹』を覚えていま
すか」「只見町の古本村構想レポート」「林芙美子『めし』で巡る
大阪ガイド」などは、ある発見を出発に、古本を使って謎ときをした
過程を報告したものだ。
新刊書だけなら、とてもここまで調べがつかない。知りたいことがで
きたら、まず古本にあたる。私の好奇心はつねに古本へ向かう。
古本から古本へ、夢が巡り、熱い思いが戻ってくる。これからもその
スタイルはたぶん一生変わらないだろうと思う。

 今年はこのほか、「彷書月刊」連載の「均一小僧の気まぐれ古書店
紀行」が工作舎から、ポプラ社のサイト「ポプラビーチ」に角田光代
さんと連載中の「古本道場」が同社からそれぞれ本になる予定。
古本に関する著作がますます増えていく。こうなったら、日本でいち
ばん「古本」と名のつく本を出した男になるつもり。
これからもどうぞ、飽きずに応援してください。よろしくお願いします。

岡崎武志『古本生活読本』
ちくま文庫、価格 税込819円、
文庫・総299ページ。好評発売中!


岡崎武志(おかざき たけし)
1957年、大阪市生まれ。
フリーライター。書評を中心に各紙誌に執筆。
著書に「文庫本雑学ノート」「文庫本雑学ノート二冊目」
(以上、ダイヤモンド社)、「古本病のかかり方」
(東京書籍)、「古本でお散歩」(ちくま文庫)などが
ある。書物雑誌「sumus(スムース)」の同人でもある。
専門分野は日本の私小説、ユーモア文学、上方笑芸など。
文庫王、均一小僧、神保町ライターのニックネームを
持つ。

『古本生活読本』書籍情報

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480420436/

qid%3D1106548748/250-8740374-2936252

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■日本の古本屋 即売展情報■
2月・3月の即売展情報。

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその23 2005.1.27
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3ー22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp(メールマガジン専用)
     URL http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
広報部:中野照司 藤原栄志郎
事業部:田中隆志 T K I: 岩森正文
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