衞藤瀋吉 著、東方書店、2003年、274p、A5判
日中の狭間に生きた人々の姿を活写!高杉晋作、岸田吟香、宮崎滔天、二葉亭四迷、中江丑吉、鈴江言一……、幕末・明治から日中戦争まで、激しく揺れ動いた日中関係の狭間、歴史の狭間で生きた人々を活写した個性的な歴史人物論。運命の歯車の中で苦しみながらも、誠実に精一杯生きた人々に注ぐ著者の温かなまなざしが、読者の共感を呼ぶであろう。さらに、個々の人物の記述を通じて、「思春期ナショナリズム」「愛憎症候群」というキーワードで代表される日中関係の特質も浮かび上がり、魅力溢れる日中関係論となっている。
構成
Ⅰ 日本人と中国
日本人の中国観/中国革命と日本人/二葉亭と中国
Ⅱ 宮崎滔天
滔天と清国革命はどうして結びついたか/宮崎滔天/宮崎滔天著『支那革命軍談』
Ⅲ 鈴江言一
ある無名の革命家
Ⅳ アジアの中の日本人
中江丑吉書簡集/ある無名の先駆者/王光逖君を悼む/日本人の中のアジア/アジアにおける近代日本
鼎談・衞藤瀋吉+喜志麻孝子+平野健一郎