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2015年12月25日 第195号

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     。.☆.:* その195・12月25日号 *:.☆. 。
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☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1.とにかくスゴいのヨ           中山 信行
2.『気まぐれ古本さんぽ』について      岡崎 武志
3.『まちの本屋』              田口 幹人
4.月刊「たる」とは             編集長 山口 一

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(148)】━━━━━━━━━━


とにかくスゴいのヨ


                    稲垣書店 中山信行


 二年がかりの仕事、なにがなんでも今年中には出すぞとシャニム
ニ追い込みにかかって書きまくっていたら、手で書くしか能のない
究極のガラ系人間のこの私、指から肩から腰まで痛くなって、やっ
と仕上げた現在もうヘロヘロのヨレヨレ、一行だって書けやしない。
仕方なくここはいちばん、ひとさまの作った文章と本の中で書いた
己れの文章を切り貼りして、任を果たすとする。ゴメン。

続きはこちら
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『一頁のなかの劇場
  -「日本古書通信」誌上映画文献資料目録全107回集成』
取扱・日本古書通信社


━━━━━━━━━━━【自著を語る(149)】━━━━━━━━━━

『気まぐれ古本さんぽ』について


                       岡崎武志



 『気まぐれ古書店紀行』に続き、同じ工作舎から古書店紀行の連
載を出してもらえることになった。もとは1998年1月号から
「彷書月刊」で始まった「気まぐれ古書店紀行」という連載が、
2010年から「日本古書通信」に受け継がれ、現在に至っている。
今回は、その両誌にまたがる約8年分が収録された。
「気まぐれ」とは、敬愛する洲之内徹の美術エッセイ「気まぐれ美
術館」からの借用である。これから訪れる店へ事前に連絡を入れ、
取材を依頼するという堅苦しい方法を取らず、思いついたとき、気
ままに、素の客として古書店を観察したい、という気持ちがあった。



続きはこちら
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『気まぐれ古本さんぽ』 岡崎 武志 著 
工作舎 定価:2300円+税 好評発売中!

http://www.kousakusha.co.jp/BOOK/ISBN978-4-87502-468-2.html

━━━━━━━━━━━【自著を語る(150)】━━━━━━━━━

本の未来と本屋の未来

                        田口幹人

『まちの本屋』は、僕一人の書店員としての半生を振り返った本で
はないと思っている。半分は、小さなまちの本屋として生きた両親、
恩師・伊藤清彦氏をはじめとした諸先輩方の背中に書いてあったこ
とを、僕なりの解釈でまとめたものだ。僕が何を考え、想い、本屋
という場所で仕事をしているのか。彼らの教え以上のことをしてき
たつもりはない。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2579


『まちの本屋』 田口幹人著
ポプラ社 定価:1500円+税 好評発売中!
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80080240

━━━━━━━━━━━【編集長登場(16)】━━━━━━━━━━

 月刊「たる」とは

                     編集長 山口 一


たる出版株式会社は、お酒と大阪の街、人、企業、文化に惚れ込み、
昭和55年に業界では珍しく大阪にて立ち上げた出版社でございます。
おかげさまで、平成27年で丸35年を迎えました。弊社が発行する月
刊「たる」は、お酒の専門誌として創刊され、当初はサントリーの
故佐治敬三氏や放送作家の故藤本義一氏らのあたたかい支援により
成長することができました。その後、お酒を軸に置きながらも、お
酒の知識だけでなく、人、食文化、料理、歴史、上質の遊びなど、
お酒に関わる文化すべてを見つめる内容に徐々に変革してまいりま
した。



続きはこちら
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月刊『たる』 たる出版
http://taru-pb.jp/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━



 「2015年の古ツアをふり返る」(仮題) 
   古本屋ツアーインジャパン 小山力也
    http://furuhonya-tour.seesaa.net/

 『『図書』のメディア史』 佐藤卓己著
  岩波書店 定価:2100円+税 好評発売中
  https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/06/0/0610740.html



━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━


12月~1月の即売展情報

https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init


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日本の古本屋メールマガジンその195 2015.12.25

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:殿木祐介
編集長:藤原栄志郎

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2015年12月11日 第194号

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   古書市&古本まつり 第37号
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━━━━━【12月11日~2016年1月15日までの全国即売展情報】━━━━━

⇒ https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init

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有隣堂イセザキ本店・古書ワゴン年越しセール(神奈川県)

期間:2015/12/01~2016/01/11
場所:有隣堂伊勢佐木町本店 横浜市中区伊勢佐木町1-4-1

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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2015/12/10~2015/12/13
場所:JR浦和駅西口 徒歩5分 マツモトキヨシ前

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歳末赤札古本市

期間:2015/12/10~2015/12/13
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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書窓会(通称マド展)

期間:2015/12/11~2015/12/12
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22

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口笛文庫とトンカ書店の冬の古本市(兵庫県)

期間:2015/12/11~2015/12/13
場所:神戸BAL 6F gallery33
   神戸市中央区三宮町3-6-1

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反町古書会館 12月展(神奈川県)

期間:2015/12/12~2015/12/13
場所:神奈川古書会館 1階特設会場
   横浜市神奈川区反町2-16-10

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六甲道駅売り(兵庫県)

期間:2015/12/12~2015/12/14
場所:JR六甲道駅構内 プリコ六甲道前
   神戸市灘区永手町四丁目1-1

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五反田古書展

期間:2015/12/18~2015/12/19
場所:南部古書会館 品川区東五反田1-4-4 

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新興古書大即売展

期間:2015/12/18~2015/12/19
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22

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全大阪ブックフェア(大阪府)

期間:2015/12/18~2015/12/20
場所:大阪古書会館 大阪市中央区粉川町4-1

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倉庫会(名古屋)

期間:015/12/18~2015/12/20
場所:名古屋古書会館 名古屋市中区千代田5-1-12

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本の楽市

期間:2015/12/18~2015/12/24
場所:座・高円寺エントランスホール 
   杉並区高円寺北2-1-2(JR高円寺駅北口徒歩5分)

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新宿古書展

期間:2015/12/20~2015/12/21
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
※初日20日(日)は11時開場です。

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第5回 カジル横川古本市(広島県)

期間:2015/12/21~2015/12/27
場所:フレスタモール カジル横川
   広島市西区横川町3-2-36

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伊勢原とうきゅう即売展(神奈川県)

期間:2015/12/22~2016/01/05
場所:伊勢原とうきゅう3F催事場 
   最寄駅:小田急小田原線 伊勢原駅

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ぐろりや会

期間:2015/12/25~2015/12/26
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
URL:http://www.gloriakai.jp/

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好書会

期間:2015/12/26~2015/12/27
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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第65回 東武古書の市(栃木県)

期間:2015/12/27~2016/01/05
場所:東武宇都宮百貨店 5階イベントプラザ 
   宇都宮市宮園町5-4
※会期中の営業時間は、それぞれ以下の通りです。
 お間違いにならないよう、ご注意ください。

 12月27日(日) ~ 31日(木) 10時 ~ 19時
 1月2日(土) 9時30分 ~ 19時
 1月3日(日) ~ 4日(月) 10時 ~ 19時
 1月5日(火) 最終日 10時 ~ 16時(閉場)

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東京愛書会

期間:2016/01/08~2016/01/09
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22  
URL:http://aisyokai.blog.fc2.com/

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第26回 古本浪漫洲 Part1

期間:2016/01/08~2016/01/11
場所:新宿サブナード2丁目広場

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杉並書友会

期間:2016/01/09~2016/01/10
場所:西部古書会館  杉並区高円寺北2-19-9

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第26回 古本浪漫洲 Part2

期間:2016/01/12~2016/01/16
場所:新宿サブナード2丁目広場

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我楽多市(がらくたいち)

期間:2016/01/15~2016/01/16
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22 

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日本の古本屋メールマガジンその194 2015.12.11

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:殿木祐介

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sanpo

『気まぐれ古本さんぽ』について

『気まぐれ古本さんぽ』について

岡崎武志

 『気まぐれ古書店紀行』に続き、同じ工作舎から古書店紀行の連載を出してもらえることになった。もとは1998年1月号から「彷書月刊」で始まった「気まぐれ古書店紀行」という連載が、2010年から「日本古書通信」に受け継がれ、現在に至っている。今回は、その両誌にまたがる約8年分が収録された。

「気まぐれ」とは、敬愛する洲之内徹の美術エッセイ「気まぐれ美術館」からの借用である。これから訪れる店へ事前に連絡を入れ、取材を依頼するという堅苦しい方法を取らず、思いついたとき、気ままに、素の客として古書店を観察したい、という気持ちがあった。もちろん、青梅多摩書房さんのように、ふだん店を開けていなくて、予約制で客を受け入れるというケースでは、ちゃんと取材をお願いした。

 しかし、おおむね「気まぐれ」という流儀を押し通したつもりである。そのため、ご迷惑をかけたお店やご主人もいるかもしれない。ここにお詫び申し上げる。
本書あとがきに「古本屋へ行くための明日がある。それだけでも、生きる勇気が湧いてくるのだ」と書いたが、これは何も大げさではなく、本当にそう考えて生きてきた。次にどこへ行こうか、机上で地図や検索サイトを使ってプランを練るのがまず楽しい。その楽しさをいかにお裾分けできるかが、ライターとしての力量だと、半ば、修業として原稿に挑んできた。

 ふだん、自分の書いたものを改めて読み直すという習慣がないが、8年分の連載を、ゲラのかたちで三度、本になってから一度読んだ。読みながら、自らがまず楽しんだ。不遜に聞こえるかもしれないが、いやあ、おもしろいなあと感心したのだった。つまり、どこか他人事のように読んだのだった。この男、ちょこまかとよく動いてるなあ、と。

 もう一つ、読んで気付いたのは、ここには古書店の紹介と、そこにいたる探訪の記録だけでなく、私についてのほとんどすべてが書き表されているということだ。ジャンルとしては紀行文、ということになろうが、過去の追憶があり、そのときどきに自分を支配する強い関心があり、本家の洲之内「気まぐれ」に倣った脱線また脱線がある。たとえば、結婚した当時、共働きで、私の方がヒマで家でゴロゴロしていたのだが、そんな日々のことも回想されている。スクーターを駆って街道筋の「ブックセンター いとう」に小マメに通ったことなど懐かしい。

 あるいは、一年半ほど通った中学を再訪し、その通学路に「古本屋台」というリサイクル系の古本屋を見つけて驚くのだが、同時に、友人にそそのかされてやった放課後のボクシングの話など、ふだんは思い出さない。古本さんぽの副産物としてよみあがえった記憶なのだ。上京したばかりの空虚な思いも、こういう場を使わなければ、とても書けないことだった。

 もちろん、全国あちこち出かけて訪ねた古本屋さんのことがメインである。すでに消滅した店が多いことは、時代の趨勢だから仕方がない。ガイドブックとしては役に立たぬ部分もあるかも知れないが、逆に今は行くことのかなわぬ幻の古書店の貴重な記録になっているはずだ。8年は、振り返ればあっというま、であったが、こうして毎月書かれた文章から言えば、それだけの実質をもった年月だったようだ。

 ある信頼する人から言われたが、これまで受賞歴も、はなばなしい話題作もなく、地道に原稿を積み重ねて、それがすでに30冊ほどの本になった。かえって、それは誇るべきことじゃないか、とそう言われ、そう思った。その集大成が『気まぐれ』だと言える。400ページ強の2段組みという大著だが、おもしろく読めるように、興味がつながって行く書き方がされているはずだ。そのことだけは自信があるんだ。

 CD一枚分の価格となっている。近くの書店で手に入らない場合は、工作舎にお問い合わせください。


sanpo


『気まぐれ古本さんぽ』 岡崎 武志 著 
工作舎 定価:2300円+税 好評発売中!
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honya

本の未来と本屋の未来

本の未来と本屋の未来

田口幹人

 『まちの本屋』は、僕一人の書店員としての半生を振り返った本ではないと思っている。半分は、小さなまちの本屋として生きた両親、恩師・伊藤清彦氏をはじめとした諸先輩方の背中に書いてあったことを、僕なりの解釈でまとめたものだ。僕が何を考え、想い、本屋という場所で仕事をしているのか。彼らの教え以上のことをしてきたつもりはない。しかし、全てを真似てきたわけではない。その教えを、今という時間軸に落とし込み、背伸びせず、自分の身の丈の仕事として取り組んできたつもりだ。本屋は一代と言われることがある。しかし僕たちは、一人の書店員が作り上げた売場とお客様を次世代に継承してゆくことの難しさを実感しているものとして、あえてその継承に活路を見出そうと考え、仕事をしてきたし、これからもそうありたいと思っている。僕がしてきたことではなく、僕が教えていただいたこと。それが本書の半分を占めている。

残りの半分は、まさに今も本屋の店頭でお客様に本を届けるために汗を流している全国の本屋の仲間たちのことを書かせていただいたと思っている。出版不況が叫ばれて久しいが、本屋を取り巻く状況は、日に日に厳しさを増している印象が強い。今年は、とくに明るい話題が少なかった一年だった気がする。それでも、全国の本屋の現場では、本屋の未来を信じ、一冊でも多くの本を読者に届けるために努力をしている書店員がたくさんいる。実家の本屋を閉じ、さわや書店に勤務したこの9年間で、僕は全国各地のたくさんの書店員に出会うことができた。その出会いなくして、今のさわや書店フェザン店の売場をつくることはできなかったと思っている。本を届けることに情熱を傾け、本を手にしてもらうために努力しているたくさんの書店員の姿に何度励まされただろうか。一冊一冊の本を介したこの人たちとの出会いは、何にも変え難い大切な財産となっている。僕が特別な何かをしているということはない。僕が出会った多くの書店員たちは、僕と同じように、いや僕など足元にも及ばない努力を積み重ねてきた人たちの方が多かったかもしれない。なにより、本屋の現場で本屋の未来を信じて働く姿が、僕の支えとなっている。

本書をお読みいただき、全国各地の本屋の店頭で、本の未来を信じ、お客様と本との出会いの場づくりに実直に取り組んでいる書店員がたくさんいることを知っていただけたら幸いです。




honya


『まちの本屋』 田口幹人著
ポプラ社 定価:1500円+税 好評発売中!
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月刊「たる」とは

月刊「たる」とは

編集長 山口 一

たる出版株式会社は、お酒と大阪の街、人、企業、文化に惚れ込み、昭和55年に業界では珍しく大阪にて立ち上げた出版社でございます。おかげさまで、平成27年で丸35年を迎えました。弊社が発行する月刊「たる」は、お酒の専門誌として創刊され、当初はサントリーの故佐治敬三氏や放送作家の故藤本義一氏らのあたたかい支援により成長することができました。その後、お酒を軸に置きながらも、お酒の知識だけでなく、人、食文化、料理、歴史、上質の遊びなど、お酒に関わる文化すべてを見つめる内容に徐々に変革してまいりました。


 単なるグルメ雑誌やタウン情報誌としての機能は他誌に譲るとして、月刊「たる」はあくまでもお酒の飲み方や文化的な観点からの情報を発信するものと位置づけております。ここ最近の特集は、「京料理に酔う」、「酒米を識る」、「麺とお酒のニュースタイル」、「煌めく日本ワイン」など読者が必要としている情報や旬の情報をいち早くキャッチし、当社独自の視点からの内容を盛り込めるよう工夫しております。例えば、「京料理に酔う」では、外国人女性モデルが京料理老舗で、初めて和食を経験する設定で、食事を楽しむだけでなく、五感を通して表現される和の美学や四季が織りなす空間美を楽しむことが京料理の神髄であることを表現したり、「麺とお酒のニュースタイル」では、そばとワイン、パスタと日本酒、中華麺とシェリー酒といった新しい組み合わせを提唱することで、これまでにはなかったお酒や食の楽しみ方の多様性を提唱しております。


 また、エッセイ等の連載にも力を入れ、現在は椎名誠氏の「酒ゴコロ、男ゴコロ」などを掲載しております。さらに創刊より丸35年を迎えたことを機に、誌面のリニューアルにも踏み切ります。平成28年1月25日発行の2月号より、誌面を大きくし、より見やすく、より多くの情報をお届けしたいと考えております。これまで文字中心の形式であったものから、写真も多用しビジュアルからも訴えられる内容に切り替え、読者の方々それぞれの感じ方で読んでいただけたらと考えます。連載についても、イタリア在住の日本酒ソムリエから現地の日本酒事情をレポートしてもらうことで、日本だけでなく世界的な見地から、お酒や食文化の情報をタイムリーに発信してまいります。これから、ますます魅力的な内容を盛り込み、他誌にはない切り口で展開してまいりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
                            


taru


月刊『たる』 たる出版
http://taru-pb.jp/

Copyright (c) 2015 東京都古書籍商業協同組合

gekijyo

とにかくスゴいのヨ

とにかくスゴいのヨ

稲垣書店 中山信行

 二年がかりの仕事、なにがなんでも今年中には出すぞとシャニムニ追い込みにかかって書きまくっていたら、手で書くしか能のない究極のガラ系人間のこの私、指から肩から腰まで痛くなって、やっと仕上げた現在もうヘロヘロのヨレヨレ、一行だって書けやしない。仕方なくここはいちばん、ひとさまの作った文章と本の中で書いた己れの文章を切り貼りして、任を果たすとする。ゴメン。

 稲垣書店記念本 堂々の完成!
 『一頁のなかの劇場-「日本古書通信」誌上映画文献資料目録全107回集成』

 「日本古書通信」に1982年6月から2013年4月まで32年間にわたって掲載された、
 稲垣書店・中山信行渾身の映画文献販売目録を巡る全データの総決算。目録107
 回分の復刻と、各回の特集テーマ、掲載点数、売価総額、注文人数、売上金額、
 重複点数、最高重複品、全点外れ人数、誤記誤植の各データに添えて、当時の
 反応や人気商品、顧客の思い出などを克明に記録。
  また、第二部には本誌掲載分を中心に、達意の文章で書かれた映画文献屋の記
 録を収録。本書は、映画文献の発掘販売に半生をかけた前代未聞の一古本屋の記
 録であると同時に、古書的価値をも加味した映画文献目録ともなっていて圧巻。

  カラー口絵 16頁
  第一部 目録と解説  140頁
  第二部 文章あれこれ 60頁
   専門店やれやれ、稲垣書店中山信行さんのお話、九島興行資料の来し方行く末、
   今だから話そう全9回、稲垣書店目録21のなぜ
  お客様一覧
  目録データ一覧(折込)
  限定私家版 非売品 B5判 216頁

 上記はこの12月号の古書通信に、編集部が書いてくれた宣伝コピーである。本書の特色を過不足なくとらえていてうまいから、紹介はこれに譲る。ちょっと不足があるとすれば、「稲垣書店目録21のなぜ」ってやつの紹介で、この中身を本体の目次から引き移せば以下の通り、稲垣書店目録のスタンスと方法論が網羅されていて、興味深いこと請け合いだ。

  1 なぜ古本屋になったのか
  2 なぜ専門店を目指したのか
  3 なぜ映画専門に特化したのか
  4 なぜ目録作りを始めたのか
  5 なぜ1月おきの発行なのか
  6 なぜ活字のみの目録なのか
  7 なぜ特集形式にするのか
  8 なぜ目録を編集するのか
  9 なぜゴチックを使うのか
  10 なぜ別行解説を付けるのか
  11 なぜ別刷り目録を作るのか
  12 なぜ掲載料にこだわるのか
  13 なぜ売価にこだわるのか
  14 なぜ抽選制を採るのか
  15 なぜ目録のコピーをとるのか
  16 なぜ売り込もうとしないのか
  17 なぜ外れた人にも詫状を出すのか
  18 なぜ売上結果を公表してしまうのか
  19 なぜ目録販売以外やらないのか
  20 なぜ二つの雑誌を掛け持ちしたのか
  21 なぜ二つの名を使うのか

 肝(きも)は「なぜ売上結果を公表してしまうのか」あたりで、業界のタブーに挑戦した瞠目の主張と言えよう。その具体例として、第二部「文章あれこれ」に載せた「今だから話そう」全9回あたりが、仕入れから仕分け値付けまで逐一具体的な数字を明示していて、部外者ののぞき見ごころを刺激し、抜群におもしろい。「九島興行資料の来し方行く末」も、そんな古本屋稼業の始めから終りまで活写したドキュメントとして、我ながら何度読んでもおもしろい。
 結果、本はなんとか無事仕上がった。著者が附記と称したあとがきから取れば、以下のような感じである。

   おととしより丸二年もかけ、客に売るための仕事は一切せず、市で不良在庫を売
  っては喰いつなぎながら、回収するつもりのない金を百万も叩き、売るつもりもな
  いこんな本を出すなんて、オレってつくづくバカじゃなかろうかと思った。
   それでも、これで、この三十有余年、店売りだけでは立ち行かなくなった、当店
  の土台を支え続けてくれた目録販売の全容が、結果的にせよ、明らかとなった。
   ほかの多くの同業方のように、自前の目録ひとつ出せなかった私だが、「稲垣書
  店目録21のなぜ」の中でも書いたことだが、これを一冊の自家目録ととらえれば、
  三十年もかかってしまったが、これが最初にしてたぶん最後の、「稲垣書店古書目
  録」と言えるのかもしれない。

 そして非売私家版としてお客320、同業180、出版関係60などお世話になった方600名ほどにいっせいに送った。添状で返礼は口頭は避け、くれぐれも書面でと釘をさしておいたら、電話はなく、そのかわり三日目あたりからドッと郵便が舞い込みはじめた。
 そのほとんどが凄い、スゴいのオンパレード。いまだにパソコンなどさわったこともないあるじになり代わり、古女房がツイッターだかブログだかのぞいてみても、やはり凄いスゴいのオンパレード。でもこの本が画期的でスゴいってことは、書いた当人がいちばんわかっているんだから、本当はどうスゴいと思ったかが知りたいんだけれど、まァ仕方ない。そのスゴさを前代未聞、空前絶後と自らもっと喧伝してやりたいんだけれど、もう指も腕も肩も痛くて一行も書けやしない。それどころか疲労コンパイ、風邪までひいてしまって今やせんべい布団の中。これ以上無理して、これが絶筆なんてことにでもなったらシャレにもならないから、終りとする。あとは古書通信社でいくらか頒布するそうだから、それでも手に入れて、各自現物にあたってもらおう。あとは同じ12月号の後記で古書通信編集長が書いているコメントを、以下に書き写して、おとなしく寝るとする。ゴメン。

 稲垣書店さんの記念本がようやく完成した。私共はお手伝いした程度だが、編集
 作業に入ってからでも二年を要した。私的なものだからと非売品にされたが、少
 部数のみ当社直販で頒布することになりました。完璧主義の稲垣さん故、編集中
 も打ち込み過ぎて体調を崩さねば良いがと心配したが、無事完成した。
 他に例を見ない古本屋の記録となっています。お早目のお申し込みをお待ちして
 おります。

                       

gekijyo

『一頁のなかの劇場-「日本古書通信」誌上映画文献資料目録全107回集成』

本書は、非売品ですが、当社のみの直販として若干部数、
一部3800円(消費税別+送料360円)でお頒けします。
葉書、またはEメールでお申し込みください。
取扱・日本古書通信社 101-0052 東京都千代田区神田小川町3-8 駿河台ヤギビル5F
Eメール kotsu@kosho.co.jp
http://www.kosho.co.jp/kotsu/

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2015年11月25日 第193号

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☆INDEX☆
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1.弓立社の始め方としまい方   宮下 和夫
2.古本屋ツアー・イン・ジャパン ビヨンド
               古本屋ツーリスト  小山 力也
3.『シリーズ本の文化史3 書籍文化とその基底』 若尾 政希

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━━━━━━━━━━━【自著を語る(146)】━━━━━━━━━



 弓立社の始め方としまい方


                     宮下和夫



僕は1965年に徳間書店に入り、66年に、吉本隆明の評論集『自立の
思想的拠点』を編集した。24歳の時であった。それ以来、本腰を入
れて編集の仕事をしたが、後年まで大きな意味を持つのは、吉本さ
んの講演集『情況への発言』を68年に出したことだった。それ以前
も、60年の大学生時代から吉本さんの読者であり、未刊の著作の収
集者だったが、講演の収集、という新しい分野が開けてきて、現在
まで僕の仕事の基調となっている。


続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2518


『弓立社という出版思想』宮下和夫著
論創社刊 定価:1,600円+税 好評発売中!
http://www.ronso.co.jp/


━━━━━━━━━━━【自著を語る(147)】━━━━━━━━━━



古本屋ツアー・イン・ジャパン ビヨンド                     

                古本屋ツーリスト 小山力也



続編がこれほど早く出せるとはまったく思っていなかったのだが、
実は先月お知らせした「古本屋ツアー・イン・首都圏沿線(本の雑
誌社」の地獄のような進行とともに、さらにその地獄を深めるが如
く「古本屋ツアー・イン・ジャパン それから(原書房)」の制作
作業も、慌ただしく無茶に進んでいたのである。当初この「それから」
は、便宜上のプロジェクト名として「古本屋ツアー・イン・ジャパ
ン ビヨンド」と、仮に名付けられていた。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2523


『古本屋ツアー・イン・ジャパン』 2008年5月からスタートした、
日本全国の古本屋&古本が売っている場所の、全調査踏破を目指す
無謀なブログ。「フォニャルフ」の屋号で古本販売に従事することも。
ブログ記事を厳選しまとめた『古本屋ツアー・イン・ジャパン(原書房)』
と、神保町についてまとめた『古本屋ツアー・イン・神保町』さら
には首都圏沿線の古本屋約700軒をガイドした『古本屋ツアー・イン
・首都圏沿線』(共に本の雑誌社)、さらにさらに「古本屋ツアー・
イン・ジャパン それから(原書房)」が発売中。共編に『野呂邦
暢古本屋写真集(盛林堂書房)』があり、とにかく派手にどこまでも
古本屋にまみれて生きている。http://furuhonya-tour.seesaa.net/


『古本屋ツアー・イン・ジャパンそれから』 小山力也 著
原書房刊 定価:2,400円+税  好評発売中!
http://www.harashobo.co.jp/new/shinkan.cgi?mode=1&isbn=05253-0


━━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━

『シリーズ本の文化史3 書籍文化とその基底』


                      若尾政希

 平凡社創業100周年記念出版<シリーズ本の文化史>の第3巻と
して、『書籍文化とその基底』が刊行されました。1、2巻の配本
が5月でしたので、お待たせしてしまいました。

 自己紹介を申しますと、私は一橋大学で日本史を教えるかたわら、
「書物・出版と社会変容」研究会の呼びかけ人をしております。こ
の研究会は、日本史研究とか文学研究といった専門分野の垣根を越
えて、書籍・出版に関心をもつ者が集まるいわば「寄合」です。
2003年8月から月例で開催し、2015年11月に100回を
迎えました。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2529


『書籍文化とその基底』 若尾 政希 編
平凡社 定価:3,200円+税 好評発売中!
http://www.heibonsha.co.jp/book/b201174.html



書物・出版と社会変容コミュニティ・ホームページ
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/16284



━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

『気まぐれ古本さんぽ』 岡崎 武志 著 
工作舎 定価:2300円+税 好評発売中!
http://www.kousakusha.co.jp/BOOK/ISBN978-4-87502-468-2.html


月刊『たる』 編集長 山口 一
たる出版
http://taru-pb.jp/


『まちの本屋』 田口幹人著
ポプラ社 定価:1500円+税 好評発売中!
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80080240


━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

11月~12月の即売展情報

https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init

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日本の古本屋メールマガジンその193 2015.11.25

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:殿木祐介
編集長:藤原栄志郎

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2015年11月12日 第192号

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   古書市&古本まつり 第36号
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イベント情報をお送りします。お近くで開催される際は、ぜひ
お出掛けください。
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━━━━━【11月11日~12月15日までの全国即売展情報】━━━━━

⇒ https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init

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パルコブックセンター吉祥寺 アートブックバザール

期間:2015/10/20~2015/11/15
場所:パルコブックセンター吉祥寺店 B2F 
   武蔵野市吉祥寺本町1-5-1

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明治維新150年カウントダウン 鹿児島の郷土誌展 
“鹿児島市維新ふるさと館古書店”(鹿児島県)

期間:2015/10/23~2015/11/15
場所:鹿児島市維新ふるさと館 館内 
   西郷隆盛生誕地横 鹿児島市加治屋町23番1号

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第3回 丸善ギャラリー秋の古書市(福岡県)

期間:2015/11/03~2015/11/19
場所:ジュンク堂 地下1階 丸善ギャラリー 
   福岡市中央区天神1-10-13 メディアモール天神

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JR六甲道の駅即売会(兵庫県)

期間:2015/11/10~2015/11/15
場所:R六甲道駅構内 プリコ六甲道前

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第17回 図書館総合展古書即売会(神奈川県)

期間:2015/11/10~2015/11/12
場所:パシフィコ横浜 展示ホールD 
   横浜市西区みなとみらい1-1-1

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くらもと古本市 VOL.6 (長野県)

期間:2015/11/11~2015/11/18
場所:諏訪五蔵(真澄・信州舞姫・麗人・本金・横笛)  
   JR中央本線上諏訪駅から徒歩約10分
URL:http://kuramoto.valuebooks.jp/

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第21回 BOOK & A(ブック&エー)

期間:期間:2015/11/12~2015/11/15
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9   

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浦和宿古本いち(埼玉県)

2015/11/12~2015/11/15
場所:JR浦和駅西口 徒歩5分 マツモトキヨシ前

--------------------------
趣味の古書展

期間:2015/11/13~2015/11/14
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22

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第7回 つちうら古書倶楽部の大古本まつり(茨城県)

期間:期間:2015/11/13~2015/11/23
場所:茨城県土浦市大和町2-1 パティオビル1F
   土浦駅西口徒歩1分(西口出口より右手にりそな銀行、
   信号を右折して50m左側のビルです)

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反町古書会館 11月展(神奈川県)

期間:2015/11/14~2015/11/15
場所:神奈川古書会館 1階特設会場  
   横浜市神奈川区反町2-16-10

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第20回 青空古本掘出市

期間:2015/11/16~2015/11/21
場所:早稲田大学10号館前

--------------------------
第2回 浅草エキミセ古本市

期間:2015/11/18~2015/11/24
場所:浅草駅ビル「エキミセ」屋上 浅草ハレテラス

--------------------------
小江戸川越 ペペ古本まつり(旧本川越ぺぺ古本まつり/埼玉県)

期間:2015/11/18~2015/11/28
場所:西武新宿線 本川越駅前 ペぺ広場
※初日18日(水)のみ14時開場、それ以外は10時開場です。

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第24回 弁天町オーク200 古本まつり(大阪府)

期間:2015/11/20~2015/11/26
場所:弁天町オーク 2F オーク広場
※正午開場です。

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たにまち月いち即売会(大阪府)

期間:2015/11/20~2015/11/22
場所:大阪古書会館1F 大阪市中央区粉川町4-1

--------------------------
博物館古書市(名古屋)

期間:2015/11/21~2015/11/29
場所:名古屋市博物館 
   名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1

--------------------------
新宿西口古本まつり

期間:2015/11/23~2015/11/28
場所:新宿西口イベントコーナー

--------------------------
第74回シンフォニー古本まつり(岡山県)

期間:2015/11/25~2015/11/30
場所:岡山シンフォニービル1F  自由空間ガレリア

--------------------------
五反田遊古会

2015/11/27~2015/11/28
場所:南部古書会館 品川区東五反田1-4-4 

--------------------------
和洋会古書展

2015/11/27~2015/11/28
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22 

--------------------------
名鯱会(名古屋)

2015/11/27~2015/11/29
場所:名古屋古書会館 名古屋市中区千代田5-1-12

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中央線古書展

2015/11/28~2015/11/29
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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松山ブックマルシェ(愛媛県)

期間:2015/11/28~2015/11/29
場所:和光会館(旧・和光幼稚園) 愛媛県松山市緑町1-2-1

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有隣堂イセザキ本店・古書ワゴン年越しセール(神奈川県)

期間:2015/12/01~2016/01/11
場所:有隣堂伊勢佐木町本店 横浜市中区伊勢佐木町1-4-1

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第76回 彩の国所沢古本まつり(埼玉県)

期間:2015/12/02~2015/12/07
場所:くすのきホール 西武線所沢駅 東口 西武第二ビル8F

--------------------------
西部古書展

期間:2015/12/04~2015/12/06
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

--------------------------
浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2015/12/10~2015/12/13
場所:JR浦和駅西口 徒歩5分 マツモトキヨシ前

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歳末赤札古本市

期間:2015/12/10~2015/12/13
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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書窓会(通称マド展)

期間:2015/12/11~2015/12/12
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22  

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反町古書会館 12月展(神奈川県)

期間:2015/12/12~2015/12/13
場所:神奈川古書会館 1階特設会場
   横浜市神奈川区反町2-16-10

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日本の古本屋メールマガジンその192 2015.11.12

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
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【発行者】
 広報部:殿木祐介

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古本屋ツアー・イン・ジャパン ビヨンド

古本屋ツアー・イン・ジャパン ビヨンド

古本屋ツーリスト 小山力也

 続編がこれほど早く出せるとはまったく思っていなかったのだが、実は先月お知らせした「古本屋ツアー・イン・首都圏沿線(本の雑誌社」の地獄のような進行とともに、さらにその地獄を深めるが如く「古本屋ツアー・イン・ジャパン それから(原書房)」の制作作業も、慌ただしく無茶に進んでいたのである。


当初この「それから」は、便宜上のプロジェクト名として「古本屋ツアー・イン・ジャパン ビヨンド」と、仮に名付けられていた。単純に『2』とか『続』とか『新』とか『またまた』とかでは味気ないだろうというところから考え始め、最終的に当時ヒットしていた北野武監督の映画『アウトレイジ・ビヨンド』に感化され、何だか少し笑えるプロジェクト「ビヨンド」となったわけである。しかし一見軽薄にも思えるこの名には、続編を出すからには確実に前巻を越えたいという強い思いが、しっかりと真面目に込められていたのである。


本の土台は当然ブログに載せた全国古本屋自主的調査記事なのだが、もはや二千軒ほど調べ回っているので、二冊目と言えどネタに困ることはまったくなく、この分ならまだ後五冊は出せるぞ!と、勇ましく思ったりする始末。しかし、同時進行していた「首都圏沿線」と同じお店を載せるわけにはいかず、その配分には若干の苦労があった。結果、「首都圏沿線」では現在的情報を最優先し(すでに前巻に掲載されていたり、ガイドとしてどうしても外せないお店は、改めて再調査&完全リライトして掲載)、「それから」では記録性の高い閉店してしまった特色あるお店を多く扱うこととなった。


また、日々のツアーの余録である『どひゃっほう本(安値で見つけた掘り出し物を手にした時に、最上級の喜びの叫び声として心の中に響く言葉が“どひゃっほう”である)』も、長年の成果を披露するが如く6ページに三十点余を展開。さらに当『「日本の古本屋」メールマガジン』に掲載した、毎年の古本屋ツアー活動報告の2010年~2014年分を掲載。これはあくまで個人の古本屋調査活動報告であるが、その息の長さ故か、そうして年代順に並べると、ここ最近の古本屋界動向の一側面を的確に切り取っているページになった気がしている。


もちろん巻末には今まで巡って来た古本屋さんの全リストを掲載…しかしここで初めて、順調に進行して来た構想と作業が立ち止まってしまう…前巻では『古本屋ツアー・イン・ナハ』という、ツアー未上陸の沖縄に赴き、那覇の古本屋さんを一日で風のように巡る単行本オリジナル企画があったのだが、新巻では果たして何をすべきか…。北海道古本屋弾丸ツアー、四国古本屋お遍路ツアー、東北太平洋沿い古本屋再訪ツアーなどが挙ったが、どれもいまいちしっくり来ない…やはりここは絶対にビヨンドしなければならないのだ…。


単行本のために記事を書くのではなく、己が真に行きたい所に行って書きたい記事を書いてみたい。そう初心に立ち返った結果、真っ先に浮かび上がって来たのは『旧江戸川乱歩邸と土蔵』という、もはや古本屋ですらないものであった。だが、あの日本探偵小説界の大巨人、子供の頃からその小説に魅入られ、いまだにその虜となっている身としては、無謀だが是が非でもツアーしてみたい場所なのである!


それにあそこには、ワンサカ古本(と新刊が古本と化したもの)があるはずなのだ! そう大胆に思いつき、100%ダメ元でオファーしてみると、何とこんな本でも奇跡的に取材OKが出てしまったのである。そんな真夏の白昼夢のような、驚きっ放し、叫びっ放しで、かつてそこに立ち入った乱歩研究者とは180度違った興味本位の物見遊山なツアーは、瞬く間に全18ページとなり、本の真ん中に目玉企画として収まることとなったのである。


そんな風にして、仮名の「ビヨンド」が取れて、ようやく発売された「それから」。いやに趣味性がスパークし、いやに探偵小説寄りになってしまった感も否めないが、これもまた、長く果てしなく続く古本屋調査人生の、道程なのであろう。


この本には、十年経っても百年経ってもこの世界に残り続けて欲しい。遠い未来に数を減らしても残っていたなら、古本屋さんの店先に並んでいて欲しい。そして未来の人に想像して欲しい、こんな珍奇で愉快なお店がたくさんあったのかと。そう言えば、近所にまだあるあのお店は、そんな名の古本屋さんではなかったかと。
                           



『古本屋ツアー・イン・ジャパン』 2008年5月からスタートした、日本全国の古本屋&古本が売っている場所の、全調査踏破を目指す無謀なブログ。「フォニャルフ」の屋号で古本販売に従事することも。ブログ記事を厳選しまとめた『古本屋ツアー・イン・ジャパン(原書房)』と、神保町についてまとめた『古本屋ツアー・イン・神保町』さらには首都圏沿線の古本屋約700軒をガイドした『古本屋ツアー・イン・首都圏沿線』(共に本の雑誌社)、さらにさらに「古本屋ツアー・イン・ジャパン それから(原書房)」が発売中。共編に『野呂邦暢古本屋写真集(盛林堂書房)』があり、とにかく派手にどこまでも古本屋にまみれて生きている。http://furuhonya-tour.seesaa.net/



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『古本屋ツアー・イン・ジャパンそれから』 小山力也 著
原書房刊 定価:2,400円+税  好評発売中!
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『シリーズ本の文化史3 書籍文化とその基底』

『シリーズ本の文化史3 書籍文化とその基底』

若尾政希

 平凡社創業100周年記念出版<シリーズ本の文化史>の第3巻として、『書籍文化とその基底』が刊行されました。1、2巻の配本が5月でしたので、お待たせしてしまいました。


 自己紹介を申しますと、私は一橋大学で日本史を教えるかたわら、「書物・出版と社会変容」研究会の呼びかけ人をしております。この研究会は、日本史研究とか文学研究といった専門分野の垣根を越えて、書籍・出版に関心をもつ者が集まるいわば「寄合」です。2003年8月から月例で開催し、2015年11月に100回を迎えました。


 10年以上も続いている理由は、何よりも楽しい(苦にならない)からなのですが、最近では、書籍や蔵書を散逸させないよう守り、次世代に伝えていかねばという使命感(?)を持つようになってきました。


 本書の総論でも述べましたが、いま、研究の現場では、(かつてないがしろにしてきた)書籍・蔵書が、実は歴史を読み解く重要な史料だという理解が定着しつつあります。しかしながら、それはまだ国民の常識とはなっていません。そのため、江戸時代から続いてきた旧家の蔵書が古書展でバラバラに販売されています(一枚ずつ売られることがない古文書とは対照的です)。私たちは古書を比較的安価に購入できるので嬉しいのですが、その一方で、蔵書というまとまりがこわされてしまったことを忘れてはいけないと思います。ひとまとまりの蔵書が持っていた史料的価値はなくなってしまったのです。


 本書のキーワードは「環境」です。書籍文化を背後で下支えし、それを成り立たせてきた環境に焦点を合わせて執筆しました。内容は以下のとおりです。


 若尾政希「書籍文化とその基底」(総論)、岩坪充雄「本の文化と文字環境」、若尾政希「近世日本の読書環境・流通環境」、梅村佳代「近世における民衆の手習いと読書―子どもの「器量」形成を中心として―」、八鍬友広「往来物と書式文例集―「文書社会」のためのツール―」、佐藤宏之「実録のながれ―「越後騒動」と歴史・記憶・メディア―」、岩橋清美「歴史叙述と読書」、小池淳一「読書と民俗」、鈴木理恵「近世後期の教育環境としての漢学塾―咸宜園とその系譜塾―」、和田敦彦「近代における書物の流通環境・読書環境の変容―書物の流れとその制約―」。


 日本の近世は書籍が出版あるいは書写され、流通した時代です。なぜ人々は書籍を読み、蔵書を形成したのでしょうか。なぜ世代を越えて蔵書を守り通してきたのでしょうか。一冊の書籍に託した人々の思いを、明らかにしてきたいと考えております。皆さんも、一緒に謎解きをしてみませんか。
 
                            


bunka


『書籍文化とその基底』 若尾 政希 編
平凡社 定価:3,200円+税 好評発売中!
http://www.heibonsha.co.jp/book/b201174.html


書物・出版と社会変容コミュニティ・ホームページ
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