「“ととのう”街 ~神田・神保町・御茶ノ水~」『神田・神保町・御茶ノ水Walker』編集長 倉持美和 |
このたびウォーカームック「神田・神保町・御茶ノ水Walker」を発行いたしました。
「○○Walker(ウォーカー)」と言えば、「東京ウォーカー」が浮かぶ方が多いと思います。 「東京ウォーカー」は、グルメや観光スポット、イベント、エンタメなどおでかけに役立つネタを紹介するエリア情報誌で、1990(平成2)年に創刊し、2020(令和2)年に休刊となりました。「東京ウォーカー」と同時に休刊した「横浜ウォーカー」編集部にいた私は、現在は「エリアLOVEWalker」ブランドの一つ、「横浜LOVEWalker」の編集長を務めております。 「横浜LOVEWalker」は、「横浜ウォーカー」と何が違うのか? 字面では「LOVE」が加わっただけですが、コンセプトはかなり違います。 そんな「LOVEWalker」のコンセプトも取り入れて製作したのが「神田・神保町・御茶ノ水Walker」です。“地元を愛する人たちと共に”“より深く掘り下げた”企画が、メイン特集の「心がととのう街歩き ベスト25トピックス」です。 特集タイトルの「心がととのう街歩き」ですが、「神田・神保町・御茶ノ水という3つのエリアを象徴するキーワードを入れたい」という思いがありました。とはいえ、3エリアの特徴はかなり個性的で、一つの言葉でまとめるのは難しく、部内でも何度か話し合いを重ねました。その中で出てきたのが、サウナー効果で一気にメジャーになった「ととのう」という言葉です。きっかけは、神田ポートビルにある「SaunaLab Kanda(サウナラボ神田)」。サウナーの間で話題の場所ということで、リサーチも兼ねて体験しに行くと若い男女の多いこと! 文字通りの“ホットスポット”で、私自身、体も心も“ととのう”ことができました。また、編集スタッフからは、「街を歩いていると、新しいビルの横にすごく古い建物があったりして、その雑然とした雰囲気がなぜか心地よくて落ち着く」という話を聞き、【ととのう(整う、調う)=「きちんとそろう」「調和がとれる」「まとまる」】から、「ととのう」をキーワードに、企画構成を進めていきました。 ”地元を愛する人たちと共に“という点では、地元企業や地元在住、街づくりを進める方々など、多くの方にさまざまな形でご協力いただきましたが、メイン特集以外でも、コミックエッセイ「気になるスポット調査隊」では、通常では見ることができない「古書交換会」の様子を取材させていただきました。「古書交換会がほぼ毎日行われているのは、世界中で神保町だけ」という話は、ぜひとも多くの方に知ってほしいと思っております。 「食でととのう」「体験でととのう」「街がととのう」と、若干こじつけに近いものもあるかもしれませんが、ニュースだけでなく歴史やトリビアなど、さまざまな切り口で神田・神保町・御茶ノ水の魅力を伝えておりますので、ご覧になっていただければ幸いです。
![]() 『神田・神保町・御茶ノ水Walker』 角川アスキー総合研究所 刊 ISBN:9784049111194 定価:990円(900円+税) 判型:A4正寸、平綴じ ページ数:84p 好評発売中! https://www.kadokawa.co.jp/product/322205000767/ |
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