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即売展の魅力を語る その2 即売会は「文脈棚」だ

即売会は「文脈棚」だ

書物蔵

 拙ブログは「古本オモシロガリズム」を標榜しとります(`・ω・´)ゝ それはどのような本であれ自分の興味の文脈にひきつけて考えられればオモシロく読める、ということなんで(o^∇^o)ノ 

最近は出版史方面へ転進しつつあれど、最初は図書館関係書をいかにオモシロく読むかに熱中しておりました。ただの図書分類表に「日本主義」的世界観を見たり、地味な目録法にトンデモ日本語処理を見たり、こっちがオモシロい枠組みを用意できさえすればオモシロく読めるちゅー……(^-^;) しばらく前からそうやって、戦時期「大東亜図書館学」の復活を目論んどるわちきであります(;´▽`A“

 8年前、古い本を拾うため週末古書即売会に進出したのが、それからしばらく行くうちに即売会のさらなる醍醐味がわかるように(o^∇^o)ノ

 よくデパート展とかでフツーの人が、「料理の本はどこ~?」とか店員さんに聞いていることがあるけど、即売会の本の並びは出店ブースごと独立だから、会場全体で図書館みたいな主題排架じゃないのだ(。・_・。)ノ で、フツーの人はそれを「不便」と感じもするけれど、実はそこが、わちき等みたいな古本ずきには好ましいことだったりも……(σ^~^)

 即売会は決して脈絡なく本が並んでいるわけではなくて、むしろ脈はある、というか一部でハヤリの「文脈棚」というのかしらん(σ・∀・) 本の元の持ち主の問題意識や職業やら、はたまた陳列してる古本屋さんの専門やその周辺ジャンルやらが反映されててオモシロ(≧∇≦)ノ

 業界人の追悼録とか(題名などからはわからない)、ぜんぜん違うジャンルだけど部分的に、あるいは読みようによっては斯業に役立つ本とか、機械検索では分からない文脈で本が並ぶことになるから、すでに知ってる本のとなりに並んでる知らない本を見る、ちゅーのが即売会がオモシロくなる第一歩かと(σ・∀・)σ

 3年前、昭和12年に35部ほどしか刷られなかった趣味誌『雑誌愛好』第10号を拾ったのも神保町の即売会。近代文学を専門とする扶桑書房さんの、即売会2日目のスカスカに空いた棚にひとつだけポカリと置かれていたもの。これはいわゆる書誌というジャンルの出版物で、扶桑さんの専門、文学書の周辺領域だったから安かった。けど、わちきにはものすごく役立つもんだったことが後で判明o(^-^)o 戦前の雑誌研究史や、後に入手せる『全国主要都市古本店分布図集成』(昭和13年版)へ至る道でもあったのだ!`・ω・´)o

 これなぞキチンとしたコレクターシップが成りたつジャンルのお店なればこそ、ポカリと周辺に置かれるのでありますなぁ(*´д`)ノ

 古書即売会ちゅーのは、やや広めの知識と、自分なりの問題意識、それから、ちょっとした技法さえ身につければ未知のオモシロ文献に巡り合える「本のワンダー・ランド」なのだヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャ

Copyright (c) 2012 東京都古書籍商業協同組合

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