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メールマガジン記事 日本の古本屋メールマガジン2010

日本の古本屋メールマガジン その87 1月25日号

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☆INDEX☆
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  1. ニッポン洋行御支度史(1) 赤毛布 西出勇志
  2. 自著を語る(37)
『KAWADE道の手帖 尾崎翠 モダンガアルの偏愛』
  3. 日本の古本屋即売展情報

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━━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(1)】━━━━━━━

 ニッポン洋行御支度史(1) 赤毛布

西出勇志

欧米への旅が「洋行」と呼ばれた時代、気負いと不安、優越感と劣
等感を抱えながら旅した人たちの記録は、日本人と海外旅行の変遷
についてさまざまなことを教えてくれる。そんな海外旅行記をひも
とく時に頻繁に出てくる言葉が「赤毛布」。この言葉をご存知だろ
うか。
赤毛布と書いて「あかゲット」と読む。もともとは明治時代、赤い
毛布(ブランケット)をマント代わりに体に巻き、地方から東京見
物に出てきた人を指す。「田舎者」「おのぼりさん」の意である。
夏目漱石や泉鏡花、徳富蘆花の小説にも出てくる言葉で、明治錦絵
にその姿をとどめる。大槻文彦の「大言海」昭和初期版には「友ヲ
見失ハザラムガ為ニ、目標トシテ、多クハ、赤毛布ヲ身ニ纏ヒタレ
バナリ、明治語ナリ」とある。
ジャーナリスト長谷川如是閑の兄で、明治・大正期に活躍した朝日
新聞記者、山本笑月は「明治世相百話」(中公文庫)で揶揄しつつ
その姿を紹介している。

(毛布を)二つに折って細紐を通し、マント式にすっぽりと被る。
我々には頼まれても出来ない芸だ。それで股引尻ッ端折に日和下駄、
古帽子や手拭の頬冠り、太巻毛繻子の洋傘を杖にして、農閑の三、
四月から続々上京、五人、六人、連れ立って都大路を練り歩く。

明治中期の作家、中村花痩の小説「赤毛布」は、相場に手を出して
失敗し、身代を守れなかった商家の若主人の物語。東京育ちの主人
公の落魄ぶりを象徴的に示す防寒衣として、赤毛布が登場する。

続きはこちら

http://www.kosho.ne.jp/melma/1001/index.html

【プロフィール】にしで・たけし 1961年京都市生まれ。都内
の報道機関から東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO M
X)に出向中。携行品を通した日本人の海外旅行史「モノ語り ニ
ッポン洋行御支度史」を「ホテルジャンキーズ」誌に連載している
(現在21回目)。共著に「アジア戦時留学生」「TVドラマ“ギ
フト”の問題」など。

━━━━━━━━━━━【自著を語る(37)】━━━━━━━━━━

『KAWADE道の手帖 尾崎翠 モダンガアルの偏愛』 木村カナ

 尾崎翠が、作品を発表していたのは大正から昭和にかけての短い
期間、その間に刊行した著書は昭和8年の『第七官界彷徨』(啓松
堂)ただ一冊のみ。同書の出版の前年に、東京から鳥取へ帰郷し、
そのまま消息を絶った。

 もしも、花田清輝が、十代のおわりに読んだ『第七官界彷徨』の
印象を「ブラームスはお好き」の中に書きとめていなかったら? 
それを読んでいた久保覚が、古本屋で見つけた『第七官界彷徨』を
『黒いユーモア』の編集会議に持参しなかったら? 花田清輝の愛
読者であった渚順生が出した尾崎翠作品集の企画を内藤三津子が了
承しなかったら? 藤田省三と田中禎孝が持ち込んだ『尾崎翠全集』
の出版を玉井五一が決断しなかったら?……本書において回想され
ている、1970年代の尾崎翠の出版の経緯には、そんな危ういifがひ
そんでいる。「尾崎翠著書目録および解題」の冒頭にも書いたこと
だけれども、いま、わたしたちが、尾崎翠の作品をこうして読むこ
とができるのは、そうした先人たちの尽力があればこそ、である。

 昨年の3月27・28日に日本近代文学館で行われた「尾崎翠の新世紀」
から6月の本書へ、さらに7月に開催した本書の刊行記念イベントまで。
「尾崎翠の新世紀」の実行委員になってからの1年半、ほとんど尾崎
翠にだけ、ひたすらにかまけていた。過去の読者が送り届けてくれ
た、尾崎翠という作家を、現在の読者と共有し、未来の読者へと手
渡したいと思った。10代のときに出会って以来、ずっと大好きな作
家のメジャー展開、そこに全力で関われたこと、これが望外の幸福
でなくて何だろう。

『KAWADE道の手帖 尾崎翠 モダンガアルの偏愛』河出書房新社、
2009年6月30日発行、定価1575円(税込)、A5判、192頁

木村カナ(きむら・かな)
1974年栃木県生まれ。東京都立大学人文学部卒。アヴァンポップ文
学者。本書では「12のキーワード」「著書目録および解題」と校正
を担当。2月20日、吉祥寺「百年」で行われるイベント「百年「と」
不良少女 ―女の子が夜になっても遊び続ける方法―」に出演予定。

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

1月~2月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその87 2010.1.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
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【発行者】
     広報部:早川多摩雄
     TKI:河野高孝

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