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自著を語る(78) 「定食と古本」自著を語る

「定食と古本」自著を語る

今柊二

「定食と古本」は、本の雑誌社の前著「定食と文学」の続編的作品です。前著では、文学作品等の中にあらわれた定食を紹介することがテーマでしたが、今回は「古本を買いつつ定食を食べる」ことが大きなテーマとなっています。

本書のなかでは神保町の定食ポイントが多く紹介されていますけど、これは「ナビブラ神保町」という神保町の公式タウンサイトに連載されていたもの(「定食ホイホイ」)をまとめたものに加筆したものです。神保町を訪れる人々は「本を買う」という大きなミッションがあります。そのためご飯を食べるところを探すことは二の次になったり、いろいろと店を探すのも面 倒だったり、さらには最初に入った店が結構居心地がよかったりして、新しい店を開拓しない傾向がある人もいます。 かく言う私も「いもや」「さぼうる2」などのヘビーユーザーだったんですけど、連載のこともあっていろいろと店に入ってみるようになりました。

それにしても、神保町は良い店が多いですね。あらためてそのことが良く分かりました。ただ、ちょっと残念なのは、新規開拓のため、かつてよく入っていた店になかなか入ることができなくなったことですかね。本当は一つの店にこだわって入り続けて、長い時間のなかでのお店の変化を楽しむのも、とてもステキなんですけどね。

 また、本書では全国の古書店と定食屋の訪問記録も掲載していますけど、これはまだまだ、やり足りません。特に神奈川・横浜の部分がスッポリと抜けています。これは実は考えがあります。本書の最後に私の自伝めいたコーナーがありますけど、四国から上京して住んでいたのが横浜で、首都圏での最初の古本彷徨の地でした。

ま あ、横浜の古書店のなかには思いいれの強い店もありますし、またなくなってしまった名店もいくつもありますから、そのあたりは定食事情と絡めて是非、本書の続編で記したいものです。あっ、後、海外(主にアジア)の古書店と定食のこともまだ書いていないので、こちらもいずれそのうちに。

Copyright (c) 2012 東京都古書籍商業協同組合

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