野暮の強みで「紙もの」特集
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■「紙もの」ですよ古本好きのみなさん! ミュージアム系で「エフェメラ」が流行りなんですよ、と聞いたのは2年前。エフェメラ? それってパンフレットやリーフレット、チラシ、切手といった「紙もの」一般のことだなぁと、30年前に大学の授業で教わっていたので知っていました。 ■エフェメラ専門店の草分け・古書日月堂さん 本誌の巻頭ロングインタビューは必ずしも特集と連動しませんけれど、今回は編集長がミリタリーブックカフェ「ドレッドノート」さん(現在移転中)で知り合ったエフェメラ販売の草分け、古書日月堂さんにお願いしました。これがまた。 ■前代未聞・日本「紙もの」蒐集史 今までも池田文痴庵など、紙ものの蒐集家については古本雑誌『彷書月刊』などで個別に取り上げられて来ましたが、今回、昭和B級文化研究家・串間努さんを招聘し、「蒐集趣味における「寸葉品」大概」をお書きいただきました。串間さんは日本最大級の戦前「趣味誌」(収集趣味の連絡雑誌)コレクターでもあります。そんな串間さんでしか書けない戦前「神もの」コレクター全体の流れが初めて明らかになりました。おそらく今後も同格のものはなかなか現れないでしょう。 ■新知見、驚きの大発見「有袋類」も 他にもエフェメラ特集として、我らが古書趣味誌『スムース』同人、林哲夫さんによるフランスのエフェメール論、早稲田大学で紙もの(西垣文庫)整理をしたパイオニア司書の体験談、明治始めに本のシュリンクパックがあったというを大発見(名付けて「有袋類」!)など、新知見、驚きの記事が満載です。 ■文学好きには武藤康史さんのエッセーを特集以外でも渋い文学趣味家ならご存知、武藤康史さんによる作家・金井美恵子の年譜を作成した際のロング体験談。いつも秋の読書週間に神保町で配られていた『神保町が好きだ!』についての記事。「神保町のオタ」さんなる古本趣味家によるレア雑誌についての記事など盛りだくさんです。 ■本好きのみなさんへ「本のエフェメラ小事典」書籍がらみのエフェメラについて考証と蘊蓄をコラムに書いてもらいました。書店カバー(書皮)、書店ラベル(書店票)、本のカバーを捨てる現場、蔵書票、本の帯、本屋の帯紙、本のしおり、ブック・フェアの冊子、などです。書店のブック・フェアが1970年代からだったことは私も初めて知りました。これを読めば本の業界でちょっと物知りになれる?! ■【緊急掲載】紀田順一郎先生・追悼小特集 昨年夏の先生急逝を受け、前号で大特集を組んだ紀田順一郎先生ゆかりの方々に追悼文や追悼アンケートを寄せてもらいました。涙なしには読めませんが、なかでもフランス文学者・鹿島茂先生がお寄せになったアンケートで、紀田先生の謦咳に接し、新刊書は人類知のごく一部でしかないと痛感、「ならば、われわれの力の許す限りゴミを救え」(p.319)と紀田先生のスタンスを自分のタスクとして継承したといいます。紀田先生の精神は今回のエフェメラ特集にも通じています。 |
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