東京都書店商業組合は、街なかに本屋がある大切さを伝えるために、YouTube(ユーチューブ)チャンネルを開設しました。チャンネル名は「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」(
https://www.youtube.com/c/tokyo-shoten)。
チャンネルでは、東京都内の72店の新刊書店を動画で紹介しています。
中国と深いかかわりを持ち古書も扱う神田神保町の「内山書店」や、渋谷のスクランブル交差点前にある「大盛堂書店」、表参道の「山陽堂書店」など老舗から、「紀伊国屋書店 新宿本店」などの大型チェーン店まで幅広い組合員店舗を取り上げています。

その他、本屋好きの著名人の方々に、読書の楽しさや紙の本の良さ、本屋の魅力を語っていただいています。
お笑い芸人 爆笑問題 太田光さん
ラッパー・ラジオパーソナリティ ライムスター 宇多丸さん
漫画家・イラストレーター・エッセイスト しまおまほさん
モデル トラウデン直美さん
モデル 林芽亜里さん
歴史学者 磯田道史さん
作家 今村翔吾さん
教育評論家 尾木直樹さん
ジャーナリスト 池上彰さん
映画監督 篠原哲雄さん
ラジオドラマ脚本家 北阪昌人さん

更に、映画監督の篠原哲雄氏が手掛ける、今注目の俳優永池奈津子さん主演の独自制作のウェブドラマ「本を贈る」(全9話)も配信しています。わかないづみさんによる主題歌は、本ドラマのための書下ろしです。
あらすじ
街の本屋の一人娘・黒田凪紗(永池南津子)は本が好きで出版社の編集者になり、不況と言われながらも、作家と共に本を生み出す喜びを噛み締めていた。突然の父の死で生活は一変し、母・歌乃(根岸季衣)は本屋を閉めようと言う。お店の準備、仕入れ、配達、赤字経営、二年後の区画整理、改めて現実を知った。やがて本のコンシェルジュ・一ノ関哲弘(矢柴俊博)に出会い、刺激と葛藤の中、書店の人達と本屋に足を運んで貰うイベントを計画する。一方、ブックカフェで出会った天井瑛次郎(福地祐介)と岩佐美玖(米野真織)は、偶然同じ題名の本を読んでいた。運命やいかに?

是非、ご視聴とチャンネル登録をお願いします。
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本日は、YouTubeチャンネルから、神田神保町の「内山書店」を紹介します。他にも、各書店の歴史やこだわりを発信しています。
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本の街・神田神保町にある内山書店。そのルーツは中国・上海にあります。
内山書店が中国・上海で誕生したのは1917年。日本から上海へ、目薬の販売員として渡った内山完造さんが、自宅の玄関先で細々と書店をはじめました。当時、日本の租界地だった上海には多くの日本人がいて、彼ら相手に日本の本を仕入れて売るスタイルでした。書店は評判となり、日本人だけでなく中国の人々、なかでも、魯迅や郭沫若など中国の文化人や学者らが足繁く通うようになったといいます。
上海の書店業が成功し、完造さんは自分の弟の内山嘉吉さんに東京で書店をすることを勧めます。それが、1935年に創業した東京の内山書店です。内山書店3代目社長の内山深さんは、「当初は世田谷区で開業しましたが、1年足らずで神保町近くに越してきました。その頃は中国に関する本を中心に販売しており、あまりお客様が来ませんでした」と振り返ります。深さんによれば、「確か一番最初のお客が(取り調べのために訪れた)公安だった」とのこと。その後、日中戦争(1937-1945)が激しくなり、上海の内山書店は撤退せざるを得なくなります。
深さんは、「いま日本では、中国に対する感情があまり良くない部分もあります。しかし中国では、お互いにもっと交流しようという流れができてきています。日本でも、中国の柔らかめの本を若者たちが購入しています。自分が欲しいと思ったものが、たまたま中国のものだったりもします。民間レベルで反日反中関係なく交流していけたらと思います」と語ります。多様なルーツを持つ人同士の理解を深めたい、内山書店創業からの想いはこれからも続いていきます。
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本事業は、東京都中小企業団体中央会より委託を受け、令和3年度 中小企業新戦略支援事業(団体向け)に係る特別支援『新しい日常対応型業界活性化プロジェクト』として、東京都書店商業組合が運営しました。
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YouTubeチャンネル「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」
https://www.youtube.com/c/tokyo-shoten
東京都書店商業組合
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-2 書店会館1階
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