マルセル・プルースト 著 ; 窪田般弥 訳、出帆社、1976年、412p、20cm、1
マルセル・プルースト著/窪田般彌訳『楽しみと日々』。出帆社版「プルースト全集」の一冊として1976年に刊行された、再版本です(初版は1975年)。本書は、のちに『失われた時を求めて』という二十世紀文学最大の金字塔を打ち立てるプルーストが、二十代前半に書き上げた処女作品集です。1896年にフランスで刊行された原書『Les Plaisirs et les Jours』を完訳したもので、短編小説・散文・詩を収録。鋭敏で繊細な感受性、心理の微妙な襞への執拗な探究、スノビスムへのこだわり、嫉妬と恋愛をめぐる省察など、後年『失われた時を求めて』で開花する主題の数々が、すでに瑞々しい形で結晶しています。「ヴィオラントあるいは社交生活」「若い娘の告白」など、社交界と道徳、自意識と背徳をめぐる短編群は、世紀末パリの空気をまといながら、プルースト固有の世界の原点を示すものとして読み継がれてきました。訳者の窪田般彌は仏文学者として知られ、本書は岩崎力訳(岩波文庫・筑摩書房版)が登場する以前の貴重な邦訳版として、長くプルースト読者に愛されてきた一冊です。状態:函にやけがありますが、本体は美本。線引き・書き込みもなく、良好な保存状態です。
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