2019年12月10日 第288号

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 古書市&古本まつり 第83号
      。.☆.:* 通巻288・12月10日号 *:.☆. 。
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初旬に(10日前後)全国で開催されている古本展示即売会など、
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━━━━━━━━━━【シリーズ 古書の世界】━━━━━━━━

第三回 古本屋稼業十年目の呟き
                    善行堂 山本善行

 ふと、あと何年古本屋を続けていけるのだろうかと考えることが
ある。身体と頭が動く限り、多少鈍くなっても、最後の最後まで古
本屋でいたいと思うが、すでにかなりの鈍さを日々味っているので、
とりあえず後十年を目標にしたい。まだまだやりたいことがあるの
で、今回はそのことについて書いてみよう。

続きはこちら
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山本善行

2009年、銀閣寺近くに「古書善行堂」を開店する。
著書に「古本泣き笑い日記」「関西赤貧古本道」「漱石全集を買
った日」など。
雑誌「APIED」と関西ジャズ情報誌「WAY OUT WEST」に連載中。

━━━━━━━━━【シリーズ 古本マニア採集帖】━━━━━━

第12回 菊池雅人さん 本棚をパトロールするひと

                       南陀楼綾繁

10年ほど前、私は仙台の書店で『仙台学』という雑誌を手にした。
荒蝦夷という地元の出版社が発行する同誌は、仙台をめぐるさまざ
まな特集を組んでいた。その頃、私は一箱古本市の縁で、仙台に来
る機会が増えていた。『仙台学』は、それまで知らなかった街を歩
くときの手がかりになった(もう一誌、郷土史家の渡邊愼也さんが
発行していた『仙臺文化』も読んでいた)。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5384

南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ)

1967年、島根県出雲市生まれ。ライター・編集者。早稲田大学第一
文学部卒業。明治大学大学院修士課程修了。出版、古本、ミニコミ、
図書館など、本に関することならなんでも追いかける。2005年
から谷中・根津・千駄木で活動している「不忍ブックストリート」
の代表。各地で開催される多くのブックイベントにも関わる。
「一箱本送り隊」呼びかけ人として、石巻市で本のコミュニティ
・スペース「石巻まちの本棚」の運営にも携わる。本と町と人を
つなぐ雑誌『ヒトハコ』(書肆ヒトハコ)編集発行人。著書に
『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『一箱古本市
の歩きかた』(光文社新書)、『町を歩いて本のなかへ』(原書房)、
『編む人』(ビレッジプレス)、『本好き女子のお悩み相談室』
(ちくま文庫)などがある。

ツイッター
https://twitter.com/kawasusu

『蒐める人 情熱と執着のゆくえ』 南陀楼綾繁 著
皓星社刊 価格:1,600円(+税) 好評発売中!
http://www.libro-koseisha.co.jp/publishing/atsumeruhito/

━━━━━【12月10日~1月15日までの全国即売展情報】━━━━━

⇒ https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init
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マルイファミリー溝の口古本市(神奈川県)

期間:2019/11/29~2019/12/15
場所:マルイファミリー溝の口 B1階 特設催事場 
神奈川県川崎市高津区溝口1丁目4-1

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第92回 彩の国 所沢古本まつり(埼玉県)

期間:2019/12/04~2019/12/10
場所:くすのきホール
   西武線所沢駅東口前 西武第二ビル8階 総合大会場

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博物館古書市(愛知県)

期間:2019/12/07~2019/12/15
場所:名古屋市博物館 名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1

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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2019/12/12~2019/12/15
場所:JR浦和駅西口 さくら草通り徒歩5分マツモトキヨシ前
URL: https://twitter.com/urawajuku

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新興古書大即売展

期間:2019/12/13~2019/12/14
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22

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立川フロム古書市

期間:2019/12/13~2019/12/27
場所:フロム中武 3階バッシュルーム(北階段際)
  立川駅北口徒歩5分(ビッグカメラ隣) 

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第3回 文博ろうじの古本まつり 前まつり(さきまつり)(京都府)

期間:2019/12/13~2019/12/15
場所:京都文化博物館内「ろうじ店舗」 
   京都府京都市中京区三条高倉上る

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第16回 つちうら古書倶楽部古本まつり(茨城県)

期間:2019/12/14~2019/12/22
場所:つちうら古書倶楽部 
   土浦市大和町2-1 パティオビル1階

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杉並書友会

期間:2019/12/14~2019/12/15
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9  

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吉祥寺パルコの古本市

期間:2019/12/14~2020/01/05
場所:吉祥寺パルコ地下1階 武蔵野市吉祥寺本町1-5-1

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MM駅ナカ古本&ワインフェスタ

期間:2019/12/19~2019/12/25
場所:横浜みなとみらい線みなとみらい駅構内
   みらいチューブ(イベントホール) 駅改札口より徒歩30秒

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ぐろりや会

期間:2019/12/20~2019/12/21
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
URL: http://www.gloriakai.jp/

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五反田遊古会

期間:2019/12/20~2019/12/21
場所:南部古書会館 品川区東五反田1-4-4 

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第3回 文博ろうじの古本まつり 後まつり(あとまつり)(京都府)

期間:2019/12/20~2019/12/22
場所:京都文化博物館内「ろうじ店舗」 
   京都府京都市中京区三条高倉上る

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倉庫会(愛知県)

期間:2019/12/20~2019/12/22
場所:名古屋古書会館 2階 名古屋市中区千代田5-1-12

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京都マルイ歳末古本市(京都府)

期間:2019/12/26~2019/12/29
場所:京都マルイ(四条河原町)1階店頭 四条通側

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第69回 東武古書の市(栃木県)

期間:2019/12/27~2020/01/05
場所:東武宇都宮百貨店5階イベントプラザ 
   宇都宮市宮園町5-4

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好書会

期間:2019/12/28~2019/12/29
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9  

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銀座松屋古書の市

期間:2020/01/04~2020/01/08
場所:松屋銀座 8階イベントスクエア 中央区銀座3-6-1

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下町書友会

期間:2020/01/04~2020/01/05
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22 
※今回は、土・日曜の開催です

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杉並書友会

期間:2020/01/04~2020/01/05
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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第12回 上野広小路亭古本まつり

期間:2020/01/06~2020/01/19
場所:永谷お江戸上野広小路 ギャラリー+スペース36  
   台東区上野1-20-10 お江戸上野広小路亭1階
   (「上野御徒町」駅 A4出口前/「上野広小路」駅 A4出口前/
   「御徒町」駅北口 徒歩3分)

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第38回古本浪漫洲 Part1~Part4(300円均一)

期間:2020/01/10~2020/01/22
場所:新宿サブナード2丁目広場(催事場) 
   新宿区歌舞伎町1-2-2 TEL03-3354-6111
※Part毎に出店書店が変わります

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東京愛書会

期間:2020/01/10~2020/01/11
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
URL:http://aisyokai.blog.fc2.com/

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大均一祭

期間:2020/01/11~2020/01/13
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,200店加盟)の略称です

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日本の古本屋メールマガジンその288 2019.12.10

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:二見彰
 編集長:藤原栄志郎

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第12回 菊池雅人さん 本棚をパトロールするひと

第12回 菊池雅人さん 本棚をパトロールするひと

南陀楼綾繁

 10年ほど前、私は仙台の書店で『仙台学』という雑誌を手にした。荒蝦夷という地元の出版社が発行する同誌は、仙台をめぐるさまざまな特集を組んでいた。その頃、私は一箱古本市の縁で、仙台に来る機会が増えていた。『仙台学』は、それまで知らなかった街を歩くときの手がかりになった(もう一誌、郷土史家の渡邊愼也さんが発行していた『仙臺文化』も読んでいた)。
なかでも、「駅前物語」という特集の8号に載った「70年代せんだい書店回顧録」は、この時代の新刊書店について具体的に綴られた記事で、駅前にチェーン系書店が展開して以降しか知らない私にとって刺激的だった。ここに載った当時の書店の分布図を見ると、まさに時代の空気が伝わってくる。筆者の菊池雅人というひとは何者なんだろう? 

今年、仙台で本についての活動を行う「Book! Book! Sendai」(BBS)の10年間の活動をまとめた冊子『本があるから Book! Book! Sendai→Book! Book! Miyagi 2008-2018』が刊行された。その中に「仙台直近10年 書店激烈盛衰録」という記事がある。2000年代の仙台の書店分布図があり、それぞれの店の特徴が載っているのは、例の記事と同じ構成だ。筆者は「GAZIN菊池」、つまりあの菊池雅人だった。ぜひ会ってみたいと、冊子を編集した〈book cafe火星の庭〉の前野久美子さんに紹介してもらい、菊池さんにインタビューを申し込んだ。

「あの記事はほとんど記憶だけで書きました。調べて書くとなんだかつまらないんですよね。前に、本を買った店のカバーを付けて本棚に並べていたんですが、カバーに支店の情報が入っていたのは参考になりました。『仙台学』にはその後、同じように仙台の映画館とレコード店についても書きました。他にも、喫茶店やグランドキャバレーについても書きたかったのですが、実現していません」
 市内にあるご自宅に伺うと、菊池さんはそう云った。菊池さんは1953年にこの地で生まれ、戦前に建てられた家で育った。現在の家は10年ほど前に建て替えた。
 祖父は学校の教師で、短歌の会を主宰していたため、同人が家に集まったという。父は俳句を詠み、同人誌の編集もしていた。

 小学校の3、4年頃に市民図書館に通い、ジュール・ヴェルヌやルパン、ホームズなどを読む。マンガも好きで、さまざまなマンガ雑誌をクラスの同級生と手分けして買い、貸し借りしていた。菊池さんが買っていたのは、組み立て付録が充実している『ぼくら』だった。また、近くの貸本屋で貸本マンガ誌の『影』を借り、佐藤まさあきやさいとうたかをなどの大人っぽい作品を読む。「ずっと寝床で読んでいたので、目が悪くなりました」と言う。

 中学1年生の春休み、父の本棚で松本清張の『点と線』を見つける。
「あとがきに、クロフツの『樽』に影響されたと書いてあったのですが、友人の家の本棚で創元推理文庫の『樽』を見つけた。それで『樽』を読み、すぐ『点と線』も読みましたが、とんでもなく面白かった。『情死』というのが判らなくて親に訊いたら、黙られました(笑)」
 ミステリの面白さに目覚め、新刊書店でカッパノベルスの松本清張を買ったり、創元推理文庫の海外ミステリを買うように。
「小遣いが週に500円だったので、文庫が2冊買える。500円になるようにその組み合わせを考えるのが楽しかった。読書感想文で殺人が出てくるクロフツの『2つの密室』を書いたら、学校に親が呼び出されて、『息子さん、大丈夫ですか?』と心配されました」

 大学生になると、〈東北劇場〉という洋画専門の映画館でアルバイトをする。従業員やアルバイトにミステリ好きが多く、グループをつくることになった。『ミステリアン』というガリ版刷りの雑誌も1号だけ出した。ほかにも、映画館通い、中古レコード集めと趣味に忙しい生活を送っていた。
 大学卒業後の1977年、市内の私立学校に事務員として就職。当時は時間に余裕があったこともあり、知り合いを集めて、「ミステリクラブ謎謎」を結成。毎月例会を開き、会員内の通信を発行。年に一回程度、機関誌『謎謎』をオフセット印刷で発行した。
「例会では、ディベート形式の裁判ゲームとか、ミステリの傑作のランキングなどをやりました。会員は最大で40人ぐらいいました。機関誌は〈高山書店〉〈アイエ書店〉〈金港堂〉〈宝文堂〉などの新刊書店に持ち込んで、置いてもらいました」
 『謎謎』6号(1984年)では当時忘れられていた、東北大学出身のミステリ作家・高城高が、北海道に住んでいることを知り、インタビューを掲載した。
「この記事はミステリ評論家の権田萬治さんにほめてもらいました。のちに荒蝦夷が『X橋付近 高城高ハードボイルド傑作選』を刊行しますが、これがきっかけになったかもしれません」
 謎謎は10年間続けたが、仕事が忙しくなって活動を停止した。
 
 新刊書店には学生時代から現在まで、毎日のように通っている。
「地元の書店はざっと見られる気楽さがありますね。昔は配達もしてくれましたし。また、郷土の本に強いです。〈宝文堂〉は出版もしていました。職場にも出入りしていたので、顔見知りの店員もいました。1997年に〈ジュンク堂書店〉が進出したときには、扱う本の量の多さに驚きました。ひととおり棚を眺めると、知らない本が見つかる。書店をクルージングする楽しさがあります」
 なお、菊池さんによると、仙台では1月2日の「初売り」が盛んで、その日だけの景品を求めて前夜から行列する客がいるほどだという。新刊書店でも初売りが行われるが、カレンダーや地図、その店で使える割増商品券などを景品として出しているそうだ。
「古本屋さんの初売りは聞いたことないですね。あったら、行くけど」と菊池さんは笑う。

本は新刊書店で買うことが多かったが、東北大学の近くに並んでいた古本屋にはときどきいって、松本清張の初版本を探していた。
「太白区鈎取本町にある〈萬葉堂書店〉は、本の量が多いので、棚を眺めるのが楽しいです。ここでは、松本清張の同じ文庫本のカバー違いを集めました。閉店してしまったけど愛子(あやし)にあった〈開成堂〉は巨大な倉庫みたいな店でした」
 清張に関しては、著作や関連書だけでなく、清張の名前や作品名が出てくるミステリ小説を100冊ほど集めている。
「批判的な取り上げかたで、清張を出している小説もあります。『清張以後』という云い方がありますが、いまでも結構意識されているんですよね」
 仙台以外では、山形市の古本屋や中古レコード屋に行ったり、上京すると必ず神保町に行ってひととおり古本屋をめぐる。

「家を建て替える際に、増えすぎた本や雑誌を古本屋に売ったり、図書館に寄贈したりしました。段ボール箱で100以上あったと思います」
 その後、東日本大震災が発生し、しばらくは本を買う気持ちの余裕がなくなったというが、現在も本棚に5000冊ほどあるという。
 案内していただくと、単行本や文庫、雑誌がびしっと本棚に並べられていた。テーマごとにだいたいの区分けがされている。
 清張関係は別格として、「宮城県が舞台になったミステリ」「ビートルズが出てくる小説」「タイトルに西暦が入っている本」「『遠野物語』が出てくる小説」「目の病気が出てくるミステリ」など、じつにさまざまなテーマで本を集めている。
「本屋に行くと、いろんな本をひたすらめくって探すんです。見つかると、喜んで買う(笑)。タイトルに西暦が入った本は1945年から2000年まで集まったら、それをもとに文章を書いてみたいです」

 このほか、書庫には新聞や雑誌から切り抜いた書評を貼りつけたスクラップブックもある。
 菊池さん自身も書評を書くのが好きで、月に1回程度、希望者にメールで「GAZIN B00K REVIEW」を送っている。私も読んでいるが、かなり的確でときに辛口だ。
 最新の202回で紹介されたのは、柏耕一『交通誘導員ヨレヨレ日記』、逢坂剛『百舌落とし』、佐高信『いま、なぜ魯迅か』の3冊。この並びを見るだけで、守備範囲の広さがうかがえる。
 
 本屋に行くと、いろいろ見るものが多いという菊池さん。きっと、何時間いても飽きないに違いない。この先も、仙台じゅうの書店の本棚をパトロールしつづけてほしい。

南陀楼綾繁
1967年、島根県出雲市生まれ。ライター・編集者。早稲田大学第一文学部卒業。明治大学大学院修士課程修了。出版、古本、ミニコミ、図書館など、本に関することならなんでも追いかける。2005年から谷中・根津・千駄木で活動している「不忍ブックストリート」の代表。各地で開催される多くのブックイベントにも関わる。
「一箱本送り隊」呼びかけ人として、石巻市で本のコミュニティ・スペース「石巻まちの本棚」の運営にも携わる。本と町と人をつなぐ雑誌『ヒトハコ』(書肆ヒトハコ)編集発行人。著書に
『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、『町を歩いて本のなかへ』(原書房)、『編む人』(ビレッジプレス)、『本好き女子のお悩み相談室』(ちくま文庫)などがある。

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『蒐める人 情熱と執着のゆくえ』 南陀楼綾繁 著
皓星社 価格:1,600円(+税) 好評発売中!
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第三回 古本屋稼業十年目の呟き

第三回 古本屋稼業十年目の呟き

山本善行

 ふと、あと何年古本屋を続けていけるのだろうかと考えることがある。身体と頭が動く限り、多少鈍くなっても、最後の最後まで古本屋でいたいと思うが、すでにかなりの鈍さを日々味っているので、とりあえず後十年を目標にしたい。まだまだやりたいことがあるので、今回はそのことについて書いてみよう。それにしても、いつまでも古本屋を続けたいというこの気持ち、古本屋のどこにそんな魅力があるのでしょうね。

 いつの日か「善行堂目録」を出したい。古本屋の目録発行は年々減っているように感じるが、目録を読み、あれこれ考えて注文する楽しみは他に代え難いと思うし、実際私自身が大好きなのだ。例えば、福島書房さんから目録が届くと、仕事はさておき、すぐに封筒を開く。本のタイトルと作者が並んでいるだけだが、それを見ていくのが、どれだけ楽しいか。きっと私と同じような人がいると思う。

 目録は本を売る方法としても優れたものだと思っていて、今までに、この本を目録に出せたら良いのにと思ったことは何度もあった。普通によくある本は良い本で本であっても目録向きではない。例えば、大きなまとまった買取りで、個性のある蒐集書物であったなら、それを丁寧に売るには目録が一番だと思う。
 人が一生をかけてコツコツと集めてきた書物を全て引き取らせてもらう、ということが古本屋にはあって、私はいつも不思議に思うのだが、それが大量の書物であっても、古本屋を続けて行くためには何人も何人もの本が必要なのだ。こんなに良い本がこんなにたくさんあるのに、一年もしない内に、売れていったり、どこかに消えて行ってしまう。

 自分の目だけで判断しないで、目録に載せて、お客さんに判断してもらうのも楽しみの一つになるだろう。まず大事なのは、コレクターの人の住所録を作ること。目録ができてもそれを必要とする人に送れないと話にならない。
 私はまた昔の古書目録を見るのが好きだ。京都から出ていた古書目録、「CHIJITSU」や「書肆かみかわ」は本を整理しているとき、見つかることがよくあるが、つい仕事の手を休めてしばらく読んでしまう。
 他にやりたいことは、今読みにくくなっている作家の作品集を編集したい。私は、今までに、黒島伝治、上林暁、埴原一亟、の作品を編み、解説を書いてきたが、さらに例えば、宮地嘉六、衣巻省三、田畑修一郎、光田文雄、の作品集を編みたいと思っている。もちろん、講談社文芸文庫向きの作家たちなので、そこに入れば、私の選でなくても読者として嬉しい。

 あと、絵本も作りたい。上林の作品で絵本にしたいのがあって、これはどうしても自分で手がけたい。絵が入れば楽しめるだろうな、という小説が上林の中にあって、その作品を中心に「星を撒いた街」の続編を編んで、絵本にもするというのが私の夢である。私は、上林暁全集(全19巻)を、ほぼ毎日夜に読み続けている。毎日少しずつだけれど、もう3周目の第6巻に入っている。繰り返し読むことが良いことかどうかはわからないが、繰り返し読むことでわかってくることもある。

 そしてこれは、今年中に始める予定だが、好きな作品を筆写していこうと思っている。自分の満足以外何物も生み出さないかもしれないが、自分の満足だけでもいい、それにもしかするとそこから何かが生まれるかも知れない。とにかく思いついたことはやってみる。そう考えてこの十年、やってきたのだ。

zenkou
『漱石全集を買った日』山本善行 清水裕也 著
夏葉社 刊 本体1300円+税 好評発売中!
http://natsuhasha.com/

山本善行
2009年、銀閣寺近くに「古書善行堂」を開店する。
著書に「古本泣き笑い日記」「関西赤貧古本道」「漱石全集を買った日」など。雑誌「APIED」と関西ジャズ情報誌「WAY OUT WEST」に連載中。

Copyright (c) 2019 東京都古書籍商業協同組合

2019年11月25日 第287号

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☆INDEX☆
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1.『未来趣味 増刊 横田順彌追悼号』    北原尚彦
2.『近代出版史探索』            小田光雄
3.『「言論統制」の近代を問いなおす
            検閲が文学と出版にもたらしたもの』
                       金 ヨンロン
4.ある日の古本屋にて          カラサキ・アユミ

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━━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━

『未来趣味 増刊 横田順彌追悼号』

             日本古典SF研究会会長 北原尚彦

 横田順彌さんはSF作家であり、かつ明治研究家でした。そして
何より、古本が大好きで古書研究家でもありました。
 そんな横田さんが、2019年1月に亡くなりました。横田さんを中
心に活動してきた日本古典SF研究会の会長をわたくし北原尚彦が
務めていた関係で、蔵書の整理や追悼行事を全て率いることになり
ました。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5327

『未来趣味 増刊 横田順彌追悼号』
発行:日本古典SF研究会 頒価:2,000円
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(233)】━━━━━━━━━

『近代出版史探索』

                     小田光雄

 『近代出版史探索』は拙ブログ「出版・読書メモランダム」にお
いて、2009年9月から現在に至るまで、「古本夜話」のタイトルで
1000編近く連載してきた最初の200編を収録している。
 これも「自著を語る」で紹介した前著『古本屋散策』が短編集と
すれば、『近代出版史探索』は連作長編として書かれ、すべてがリ
ンクしていくという構成である。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5315

『近代出版史探索』小田光雄 著
論創社 価格:6000円+税 好評発売中!
http://ronso.co.jp/

━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━━

『「言論統制」の近代を問いなおす:
検閲が文学と出版にもたらしたもの』

                      金ヨンロン

 本書の構想は、2018年1月26日に十重田裕一氏の企画で開かれた
「国際検閲ワークショップ」(於早稲田大学)が切掛けになってい
る。その場に集まった5人の若手研究者はその後も議論を重ね、互
いの論文を読み合った。企図したのは、戦時中の内務省検閲、占領
期のGHQ/SCAP検閲に関するこれまでの研究成果を踏まえたうえで、
新たな研究の方向を模索することであった。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5320

『「言論統制」の近代を問いなおす 検閲が文学と出版にもたらしたもの』
金 ヨンロン(編)尾崎 名津子(編)十重田 裕一(編)牧 義之(執筆)
村山 龍(執筆)逆井 聡人(執筆)
発行:花鳥社 価格 3,200円+税
https://kachosha.com/books90983211/

━━━━━━━━━【古本乙女の独り言⑥】━━━━━━━━━━

  ある日の古本屋にて

                  カラサキ・アユミ

「あのぅ…ちょっとお尋ねしたいんですが…」
静寂に包まれた店内に響きわたる声。棚と棚の隙間から目を向ける
とカウンター越しに店主に向かって話しかけながら歩み寄るサラリ
ーマン風の男性客の姿があった。男性はあまり古本屋の空間に慣れ
ていない様子でキョロキョロと辺りを見回している。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5238

ツイッター
https://twitter.com/fuguhugu

━━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━

『東北の古本屋』 折付桂子 著
日本古書通信社 刊 定価:1100円(税込)+送料180円
お申込はメールにて kotsu@kosho.co.jp

『昭和前期蒐書家リスト―趣味人・在野研究者・学者4500人』
トム・リバーフィールド編 書物蔵 監修・解説
https://shomotsugura.hatenablog.com/entry/2019/11/13/075500

『お弔いの現場人 ルポ 葬儀とその周辺を見にいく』 朝山実 著
中央公論新社 本体:1700円(税別) 好評発売中!
http://www.chuko.co.jp/tanko/2019/10/005242.html

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

11月~12月の即売展情報

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 次回は2019年12月中旬頃発行です。お楽しみに!
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全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,200店加盟)の略称です

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日本の古本屋メールマガジンその287 2019.11.25

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:二見彰
編集長:藤原栄志郎

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☆古本乙女の独りごと⑥ ある日の古本屋にて

☆古本乙女の独りごと⑥ ある日の古本屋にて

カラサキ・アユミ

「あのぅ…ちょっとお尋ねしたいんですが…」
静寂に包まれた店内に響きわたる声。棚と棚の隙間から目を向けるとカウンター越しに店主に向かって話しかけながら歩み寄るサラリーマン風の男性客の姿があった。男性はあまり古本屋の空間に慣れていない様子でキョロキョロと辺りを見回している。その光景を目にした瞬間、私の中に独特な緊張感と好奇心の微風が吹きはじめた。

〝古本屋に行き慣れていないお客が古書店主に探している本の有無を尋ねる〟という状況に出くわす機会は意外と少ない。そして個人的にとても興味津々な場面でもある。(何か具体的に探す本があって古本屋に足を運ぶタイプでは無い私にとって、店主にアクションを起こして本の探索をするという手法を取るのは未知の感覚だったりするからだ。)果たしてその際、店主がその一見さんに対してどのような返答を渡すのか思わず気になって客とのやりとりを観察してしまうのだった。これまで私が遭遇した場面を全て挙げると文字数が足りなくなってしまうのでここでは割愛するが、大体が「いやぁ、うちにはそういった本はないですねぇ…」と味気なくやり取りが終わってしまうケースがほとんどだった。

 さて、男性客は「車の運転が上手くなる本って置いてますか?」と店主に聞いた。一瞬沈黙の時間が流れた。すぐさま「それって実際に運転をすること以外方法が無いのでは…」と心の中で皮肉混じりなツッコミを入れた私はやはりお猪口程度の器しか持ち合わせていない人間だと後々痛感させられた。店主の返答はこうだった。「そうですねぇ…うちにはそういった専門的な運転指導の本はありませんが、運転に関してだけでなく何か物事を行う時に自信を持って取り組めるような気持ちになる為の指南書ならございます。確かその辺りに・・・そう、そちらの棚に色々と並んでおります。まぁどうでしょう、宜しければ是非ご覧になって見てください。」穏やかな口調でそう話しながら店主は斜め向かいの棚を指差した。男性客は軽く会釈して促されるまま棚を見始めた。私はさり気なく移動し、熱心に背表紙群を眺める男性の背後からチラリと棚を覗いた。そこには様々な自己啓発本が並んでいたのであった。なんと‼︎そうきたか‼︎と、道先案内人ならぬ古本案内人である店主の詩的な返答とそのプロフェッショナルぶりに惚れ惚れとしてしまった。結局その男性客の購入の有無を見届けないまま私は店を後にしたが、いやはや何とも小気味よいやり取りを見聞きさせて貰ったなと大大大満足であった。
やっぱり古本屋はドラマティックだ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎(輝)

karasaki6
『全古書連ニュース』より転載

otome6
東京古書組合発行 『古書月報』より転載

hibi
『古本乙女の日々是口実』皓星社
価格1,000円+税
http://www.libro-koseisha.co.jp/publishing/furuhonotome/

ツイッター
https://twitter.com/fuguhugu

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tousei

『「言論統制」の近代を問いなおす:検閲が文学と出版にもたらしたもの』

『「言論統制」の近代を問いなおす:検閲が文学と出版にもたらしたもの』

金ヨンロン

 本書の構想は、2018年1月26日に十重田裕一氏の企画で開かれた「国際検閲ワークショップ」(於早稲田大学)が切掛けになっている。その場に集まった5人の若手研究者はその後も議論を重ね、互いの論文を読み合った。企図したのは、戦時中の内務省検閲、占領期のGHQ/SCAP検閲に関するこれまでの研究成果を踏まえたうえで、新たな研究の方向を模索することであった。「新しい研究の方向」とは何かは本書を通して論じているが、せっかく自著を語る機会を得たので、編者の一人として簡単に振り返ってみたい。

今回自著を語るにあたって、改めて読者の立場になって読み直そうと思った。しかし、当然ながら編者・筆者は、それまで何度も読者の読みを想定して本書を読んでいる。未知の読者、たまには具体的な読者の顔を浮かべ、繰り返し読んでは修正と加筆を行ない、過去に使われていた差別的表現に注をつけながら書物に仕上げたのだ。そう考えると、文章を書き、出版するプロセスにおいて表現者が完全に「自由」であることは不可能ではないか、程度の差やレベルの違いはあっても「制約」はつきまとうものだ、と思えてくる。まして本書で扱う「近代」は戦争が絶えず、制度としての検閲まであった時代であるから、表現・出版にまつわる「制約」がどれほど厳しいものだったか、想像するだけで息苦しくなる。

表現者は文章を書きながらも、そして脱稿した原稿を読み返す際にも、検閲者の立場になりかわっていただろう。自分の書いた文章によって困るかもしれない編集者の面々も思い浮かんだはずだ。一方で、そうして生まれた表現を目の前にした検閲者も、表現者の心中を探るために何度も表現者の身になってみたり、その表現が及ぼす影響を検討するために読者の立場をなぞったりしたであろう。つまり、日本の近代は言論が厳しく弾圧された時代だったと片付けるのは難しくないが、そこにいた人々が極めて複雑に言論統制にかかわっていて、現場の「制約」も様々に重なっていたことを明らかにするのは容易でない。このような意識を本書の筆者たちは共有していたと思う。

出版警察体制のもと、公共図書館の職員は言論統制に加担したのか、それとも抵抗したのか。書庫で忘れられていた事務文書はそのような線引きを不可能にすると牧義之氏は述べている。表現者であると同時に表現を規制する側にいて、児童文化の統制に大きく関与した佐伯郁郎に注目した村山龍氏と、岩波文庫が受けた検閲処分の内容を通して、本を刊行するために奮闘する出版社側と書き手との間の緊張関係を想像させた尾崎名津子氏の論考もこのような「統制」現場の実情を再照明する。占領期の検閲を扱った金ヨンロンは、占領される側にいた日本人が、占領する側の検閲方針にしたがって文章を読む営為を特殊な読書プロセスとして捉えた。しかし、検閲される側に「日本人」でなく「在日朝鮮人」を置くとどうなるか。在日朝鮮人文学の巨匠・金達寿を取り上げ、彼の表現を不自由にしたのが占領側の検閲だけではなく、在日朝鮮人コミュニティーという表現者が属していた内部の、見えない圧力でもあったことを逆井聡人氏は明らかにした。

 制度としての「検閲」が無くなり、「検閲」という言葉が無くなったとしても、文章を書く現場、それを出版して流通させる現場、それを読む読書の現場から完全に「制約」が無くなることはない。だからこそ「統制」が行われる現場の複雑性に注目することには今日的な意義もあるだろう。ただし、この本がタイムリーに刊行されたと思う読者がいるなら、それは喜ぶべきでないのも確かだ。

tousei
『「言論統制」の近代を問いなおす 検閲が文学と出版にもたらしたもの』
金 ヨンロン(編)尾崎 名津子(編)十重田 裕一(編)牧 義之(執筆)
村山 龍(執筆)逆井 聡人(執筆)
発行:花鳥社 価格 3,200円+税
https://kachosha.com/books90983211/

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syuusyuu

戦前の愛書家、古本者の全体像は本書から――『昭和前期蒐書家リスト―趣味人・在野研究者・学者4500人』

戦前の愛書家、古本者の全体像は本書から――『昭和前期蒐書家リスト―趣味人・在野研究者・学者4500人』

トム・リバーフィールド

 ブログ「書物蔵―古本オモシロガリズム」の記事「蒐書家(ブックコレクター)人名事典の提唱及び作り方について」(https://shomotsugura.hatenablog.com/entry/20140428/p3)に触発され、実際に人名事典の執筆を進めている過程の副産物、それが本書(全174頁)である。一言でいうと、昭和前期の各種蒐書家名簿を統合したリストで、この夏お会いした同好の士に勧められたことから、急ぎ同人誌として出版することにした。人名事典の前段階であるため情報量は少ないが、これだけの人数の戦前の愛書家、古本者を一望できる資料は初めてだろうと思う。

今回統合できた名簿は下記の6種である。
「全国蒐書家名簿 第1回(昭和8年12月10日現在)」『図書案内(1)』古典社(1934年) ※蒐集領域あり・44人
『千里相識』集古会(1935年) ※蒐集領域あり・252人
古典社編輯部編『特選蒐書家名簿』古典社(1935年) ※蒐集領域なし・1000人
『日本蒐書家名簿』日本古書通信社(1938年) ※蒐集領域あり・3030人
雑誌愛好会編『愛書家名簿(昭和16年度)』雑誌愛好会(1941年) ※蒐集領域なし(一部あり)・493人
『蒐集家名簿』蒐集時代社(1942年) ※蒐集領域あり・124人

 これらをExcelに入力して延べ約5000人、重複は慎重に数えると600人前後だったので、収録者数はおよそ4400人(副題の4500人より100人減)。重複をいとわず掲載したのは「誰がどの名簿に掲載されているか」を示すためである。結果、リスト本体は全111頁となった。
 リストの排列は普通に人名の五十音順とした。全員にヨミを振る過程で人物同定ができ、ヨミの典拠がある人物には印をつけた。この印は、その人物に名簿以外の文献資料があることを示し、これが今回最大のウリである(ただし紙幅上、その書誌は示さず)。索引の代わりに附録として、ある県にどのような蒐書家がいたのかが一目でわかるよう「居住地別人物一覧」を付けた(全20頁)。
 リストの項目は「名前(ヨミ)」「居住県」「住所」「典拠」「蒐集分野」の5項目からなる。今後、各人につき生没年月日や略歴などを調査して人名事典へと発展させる予定だが、その完成形の一端として、かつて石川県居住者を調査した旧稿「蒐書家人名事典(仮)・石川県編」(『二級河川』13号、2015)を再録した(全13頁)。
 また、監修者である書物蔵さんにお願いして「昭和前期蒐書家リストの構成と活用法、そしてこれから」と題された解説を付けた(全10頁)。単に人名から検索するだけではない、使い方についての示唆があるはずである。

・入手法
本書の購入方法ですが、縁のある古書店・金沢文圃閣さんに委託しております(頒価1650円+送料)。
来年1月15日までは、同社ホームページの「お問合せ/カタログ請求」から申し込んで下さい。
1月15日以降は、サイト「日本の古本屋」を通して購入が可能になります。「古書を探す」の検索窓に本書名を入れて検索すると「新本です」として出てくるはずです。
11月の文学フリマ東京で先行発売したところ完売しましたので、重版をかけました。多少余計に刷ったつもりですが、ご興味の向きはお早めにどうぞ。

今回は5部、「日本の古本屋」サイトに申し込んでいただければ抽選で当選した方に無料進呈いたします。

なお、本書は取り扱っていませんが、私が近現代出版史に関する原稿を寄せている同人雑誌『二級河川』は https://kinyuukai.booth.pm/ から購入可能です。

金沢文圃閣
https://kanazawa-bumpo-kaku.jimdo.com/

syuusyuu
『昭和前期蒐書家リスト―趣味人・在野研究者・学者4500人』
トム・リバーフィールド編 書物蔵 監修・解説
https://shomotsugura.hatenablog.com/entry/2019/11/13/075500

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kindai

『近代出版史探索』

『近代出版史探索』

小田光雄

 『近代出版史探索』は拙ブログ「出版・読書メモランダム」において、2009年9月から現在に至るまで、「古本夜話」のタイトルで1000編近く連載してきた最初の200編を収録している。
 これも「自著を語る」で紹介した前著『古本屋散策』が短編集とすれば、『近代出版史探索』は連作長編として書かれ、すべてがリンクしていくという構成である。すでに1200編ほどを書き、来年の早いうちにはひとつの目安であった「千一夜」を、ようやく迎えることができるだろう。

 しかしながら、この10年以上に及ぶ書き下し連載は近代出版史をコアとしているけれど、必然的に近代文学史、思想史にも連鎖し、400字詰で7000枚に及んでしまった。それもあって書き継いでいても、この連載の単行本化は難しいし、現実的に無理ではないか、ネットで読まれることで満足すべきではないかと考えていたのである。またこれはいうまでもないが、私の著作は売れないし、書評も出ないことが定着してしまったように思われたからだ。

 それは『古本屋散策』も同様で、今年の5月刊行だが、現在に至るまで、新聞や雑誌にひとつの書評も見ていないし、紹介もほとんど目にしていない。そのような個人的出版状況もあり、『近代出版史探索』を上梓することはできないだろうと諦めていたのである。

 だがまったく書評が出なかったにもかかわらず、選者の鹿島茂氏の目にとまり、思いがけずに「第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞」を受賞するという幸運に恵まれた。それはひとえに鹿島氏の選者としての「忖度」と、「ドゥマゴ文学賞」の「ユニークな基準」がロートレアモンの詩句のようにリンクしたことによって実現したのである。

 それを受けて、受賞に応えるためには『古本屋散策』と併走して書き続けてきた「古本夜話」を、『近代出版史探索』として上梓すべきだという思いに駆られてしまった。そのことを論創社の森下紀夫氏に話したところ、受賞に合わせ、まず第1巻を出そうと快諾してくれた。そうして全速力で編集が進められ、10月16日の授賞式日に見本が届けられて、鹿島氏とドゥマゴ文学賞事務局に手渡すことができたのである。まさに受賞の賜物であり、記念すべき第1巻の刊行となった。

 この機会を得て、『近代出版史探索』の意図を明かせば、これは新たな近代出版史を提出することによって、伊藤整の『日本文壇史』という近代文学史、並びに山口昌男の新たな近代文化史といっていい『「敗者」の精神史』『「挫折」の昭和史』『内田魯庵山脈』などの歴史人類学を架橋させたいという秘めたる思いをベースとして書き始められている。

 もちろん近代出版史の森は奥深く、謎に満ち、1200編ほど書いたところで、九牛の一毛にも及ばないことは十分に承知しているけれど、『近代出版史探索』の試みは、従来の出版史のみならず、文学史や思想史をいささかなりとも異化させていくはずである。そのような意図と目的を内包し、ここにその第1巻が出されたわけだが、売れない著者と小出版社のコラボレーションゆえに少部数で、消費税を含めると、6600円という高定価になってしまった。

 本当に読者に対し気軽に購入をお願いする価格ではないので、図書館へのリクエストを期待したい。第1巻が500部売れれば、何とか第2巻が出せると思う。本来であれば、第6巻までと書きたいけれど、現在の出版状況は、そのような予断を許さないほど深刻である。続刊の行方はどうなるであろうか。

〈付記〉
 12月7日東京古書会館 ドゥマゴ文学賞受賞記念講演レジュメ
  「知るという病」

 『古本屋散策』における戦後の私的読書体験、『近代出版史探索』を通じての戦前の出版史を重ね合わせ、近代日本の出版と読書の意味をたどる。
 そのひとつの例として挙げられるのは大正時代の『世界聖典全集』である。その発行者と編集者、内容、出版システムなどにふれ、宗教と出版、その波紋に言及する。またこの全集は英国の『東方聖書』を範とするもので、その周辺事情、両者の関係にもふれ、西洋の1910年代から20年代にかけての出版、すなわち日本の大正時代の出版への影響をも考えてみたい。
 

kindai

『近代出版史探索』小田光雄 著
論創社 価格:6000円+税 好評発売中!
http://ronso.co.jp/

Copyright (c) 2019 東京都古書籍商業協同組合

mirai

〈未来趣味 増刊 横田順彌追悼号〉紹介

〈未来趣味 増刊 横田順彌追悼号〉紹介

日本古典SF研究会会長 北原尚彦

 横田順彌さんはSF作家であり、かつ明治研究家でした。そして何より、古本が大好きで古書研究家でもありました。
 そんな横田さんが、2019年1月に亡くなりました。横田さんを中心に活動してきた日本古典SF研究会の会長をわたくし北原尚彦が務めていた関係で、蔵書の整理や追悼行事を全て率いることになりました。

 追悼行事は、10月11日(金)に偲ぶ会を、同日から19日(土)まで東京古書会館で追悼展示を行なうことに決定。そして偲ぶ会当日に配布するために、追悼冊子を製作することも決まりました。それが〈未来趣味 増刊 横田順彌追悼号〉です。
 〈未来趣味〉というのは、古典SF研が不定期に刊行している研究誌です。2018年の忘年会で、横田さんと「来年は〈未来趣味〉の新しい号を出そう」という話をしていたので、追悼冊子を〈未来趣味〉増刊号という形で出すことにしたのです。

 まず、何はなくとも横田さんと交流のあった方々から、追悼のお言葉を頂かねばなりません。ちょっと無理かな、と思われるような方にも、一通りお願いしました。結果的に、予想以上にたくさんの方々から原稿を頂くことができました。これはやはり、横田さんの人徳でしょう。
 そして横田さんの文章も再録したい。どうせなら、単行本未収録のものがいい。小説については、蔵書整理をしている際に未単行本化であることに気付いた連作集「平成古書奇談」の第一話がよかろうということになりました。またエッセイについても、ワープロの話をしているのに天狗倶楽部などの話になってしまう「歴史を超えたコミュニケーションに欠かせないワープロ」を選びました。前者は特に、追悼冊子に再録することで版元の目に触れ、単行本化される可能性も期待してのことでした。

 後半は古典SF研関係の部として、まずは会員からの追悼の言葉を集めました。身近にいた者たちとして、多方面から横田さんの人となりについて証言することができたと思います。
 せっかくですから、横田さんと付き合いの深かった故人の作家で、かつて〈未来趣味〉に寄稿頂いた文章も再録しよう、と考えました。まずは、会の名誉会長になって下さった小松左京氏が、創刊号に寄せて下さった巻頭言「古典SF研究の意義」。第二号からは、横田さん自身(及び当時の会長・長山靖生)がインタビューアーを務めた「今日泊亜蘭インタビュー」。

 最後に資料として、横田さんが日本SF大賞や日本推理作家協会賞を受賞した際の言葉や選評など。そして追悼冊子には欠かせない、著作目録。最初は全著作の書影と目録のどちらかをという話だったのに、結局は両方になってしまいました。しかも書影はせっかくだから巻頭にカラーで載せよう、それなら横田さんのアルバムから色々な写真も載せよう……と、てんこ盛りになっていきました。

 しかも編集作業の末期になって、横田さんの『近代日本奇想小説史 明治篇』を編集した川村伸秀氏から、横田さんが自作について語ったインタビューがあることを聞き、それも急遽収録させてもらうことにしました。
 横田さんのダジャレで有名な浅田飴の広告を入れられたら面白いよね、というような話も、実現してしまいました(しかも偲ぶ会および追悼展示で配布用の浅田飴を大量にご提供頂きました)。
 編集長は古典SF研期待のホープ中根ユウサク。表紙デザインはYOUCHAN。DTPサポートは田中すけきよ。頒布および印刷所への連絡関係は盛林堂書房・小野純一。その他、古典SF研の総力を結集して製作しました。

 そのおかげで、270ページの「冊子」と呼んでいいのか分からない、(自分たちで言うのもなんですが)立派なものができあがりました。「こんなことがやりたいよね」「あんなことができたらいいよね」ということは、ほぼ全てやり尽くしました。
 〈未来趣味 増刊 横田順彌追悼号〉は一般書店では販売しておりませんが、西荻窪の古本屋・盛林堂書房の店頭及び通販サイト(http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca4/548/)で頒布しております(頒価2000円)。横田さんの作品を読んだとか、影響を受けたとかいう方は、是非ともお読みいただければと思います。


mirai
『未来趣味 増刊 横田順彌追悼号』
発行:日本古典SF研究会 頒価:2,000円
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/

Copyright (c) 2019 東京都古書籍商業協同組合

2019年11月11日 第286号

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 。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
 古書市&古本まつり 第82号
      。.☆.:* 通巻286・11月11日号 *:.☆. 。
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メールマガジンは、毎月2回(10日号と25日号)配信しています。

初旬に(10日前後)全国で開催されている古本展示即売会など、
イベント情報をお送りします。お近くで開催される際は、ぜひ
お出掛け下さい。

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━━━━━━━━━━【シリーズ 古書の世界】━━━━━━━━

第二回 古本屋稼業十年目の呟き

                    善行堂 山本善行

 物を集めて喜ぶというのには何か意味があるのではないか。それ
が男性に多いということにも意味があるのだろう。男が生きていく
上で抱えるストレスの種類と関係があるのかも知れない。とにかく、
本に限らず、集める人は周りに多くいるし年々増えているようにも
思う。私は、集めるのを楽しんでいる、あるいは苦しんでいる人たち
の話を聞くのが好きだ。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5296

山本善行

2009年、銀閣寺近くに「古書善行堂」を開店する。
著書に「古本泣き笑い日記」「関西赤貧古本道」「漱石全集を買
った日」など。
雑誌「APIED」と関西ジャズ情報誌「WAY OUT WEST」に連載中。

━━━━━━━━━【シリーズ 古本マニア採集帖】━━━━━━

第11回 磯貝一さん 「ことば」のルーツを探るひと

                      南陀楼綾繁

 古本マニアの方々に話を聞くという連載をやっていながら、いま
の私自身はすっかりその世界から遠ざかっている。古書会館の即売
会にもめったに行かないし、以前は毎月何冊も届いていた古書目録
で注文することもない。いっぱしのコレクターになりたいという夢
が潰えたぶん、真っただ中にいる人の話を客観的に面白く聴くこと
ができるのかもしれない。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=5307

南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ)

1967年、島根県出雲市生まれ。ライター・編集者。早稲田大学第一
文学部卒業。明治大学大学院修士課程修了。出版、古本、ミニコミ、
図書館など、本に関することならなんでも追いかける。2005年
から谷中・根津・千駄木で活動している「不忍ブックストリート」
の代表。各地で開催される多くのブックイベントにも関わる。
「一箱本送り隊」呼びかけ人として、石巻市で本のコミュニティ
・スペース「石巻まちの本棚」の運営にも携わる。本と町と人を
つなぐ雑誌『ヒトハコ』(書肆ヒトハコ)編集発行人。著書に
『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『一箱古本市
の歩きかた』(光文社新書)、『町を歩いて本のなかへ』(原書房)、
『編む人』(ビレッジプレス)、『本好き女子のお悩み相談室』
(ちくま文庫)などがある。

ツイッター
https://twitter.com/kawasusu

『蒐める人 情熱と執着のゆくえ』 南陀楼綾繁 著
皓星社刊 価格:1,600円(+税) 好評発売中!
http://www.libro-koseisha.co.jp/publishing/atsumeruhito/

━━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━

第29回 Bunkamura ドゥマゴ文学賞 受賞記念

『古本屋散策』 著者 小田光雄 さん トークイベント開催!

「日本の古本屋」メールマガジンでも何度か小田さんの著書を
紹介しておりましたが、この度、『古本屋散策』がドゥマゴ文学賞
を受賞いたしました。

日本の古本屋メールマガジン『古本屋散策』
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=4995

この受賞を記念してトークイベントを開催することになりました。
トークイベントは、以下の日程にて開催いたします。

    日時  12月7日(土)14時~
    場所  東京古書会館 にて
    定員  抽選で50名様
    参加費 無料

 申込受付中

 詳しくは以下のホームページまで
 http://www.kosho.ne.jp/event/2019/index.html

━━━━━【11月10日~12月15日までの全国即売展情報】━━━━━

⇒ https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init

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丸善秋の古書市 (鹿児島県)

期間:2019/10/12~2019/11/20
場所:丸善天文館店 地下3階特設会場 鹿児島誌中町3-15
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イービーンズ古本まつり(レコード・CD市 併催)(宮城県)

期間:2019/10/24~2019/12/08
場所:宮城県仙台市青葉区中央4-1-1 9階 杜のイベントホール
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第13回 カジル横川古本市(広島県)

期間:2019/10/28~2019/11/10
場所:横川駅前フレスタモール カジル横川1階通路  
広島市西区横川町3-2-36 JR横川駅隣接
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マルイファミリー海老名古本市(神奈川県)

期間:2019/10/30~2019/11/19
場所:マルイファミリー海老名 4階 特設催事場
   神奈川県海老名市中央1-6-1
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第10回 上野広小路亭古本祭り

期間:2019/11/11~2019/11/17
場所:永谷お江戸上野広小路 ギャラリー+スペース36  
   台東区上野1-20-10 お江戸上野広小路亭1階 
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第21回図書館総合展・古書販売(神奈川県)

期間:2019/11/12~2019/11/14
場所:パシフィコ横浜 展示ホールD 横浜市西区みなとみらい1-1-1
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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2019/11/14~2019/11/17
場所:JR浦和駅西口さくら草通り徒歩5分マツモトキヨシ前
URL:https://twitter.com/urawajuku
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五反田遊古会

期間:2019/11/15~2019/11/16
場所:南部古書会館 品川区東五反田1-4-4
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第59回 名鯱会(愛知県)

期間:2019/11/15~2019/11/17
場所:名古屋古書会館 2階 名古屋市中区千代田5-1-12 
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第16回 東京蚤の市

期間:2019/11/15~2019/11/17
場所:国営昭和記念公園 みどりの文化ゾーン 
   東京都立川市緑町3173
URL:http://tokyonominoichi.com/2019_autumn/
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第49回 鬼子母神通りみちくさ市

期間:2019/11/17
場所:雑司が谷 鬼子母神通り
URL:https://kmstreet.exblog.jp/
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第90回シンフォニー古本まつり(岡山県)

期間:2019/11/20~2019/11/25
場所:岡山シンフォニービル1F 自由空間ガレリア
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趣味の古書展

期間:2019/11/22~2019/11/23
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
--------------------------
中央線古書展

期間:2019/11/23~2019/11/24
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9  
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新宿西口古本まつり

期間:2019/11/23~2019/11/28
場所:東京都交通広場 新宿駅西口地下各線改札口徒歩30秒
   (京王百貨店の横地下1階です)
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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2019/11/28~2019/12/01
場所:JR浦和駅西口さくら草通り徒歩5分マツモトキヨシ前
URL:https://twitter.com/urawajuku
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和洋会古書展

期間:2019/11/29~2019/11/30
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
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西部展

期間:2019/11/29~2019/12/01
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9
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第11回 上野広小路亭古本祭り

期間:2019/12/02~2019/12/08
場所:永谷お江戸上野広小路 ギャラリー+スペース36
   台東区上野1-20-10 お江戸上野広小路亭1階
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第92回 彩の国 所沢古本まつり(埼玉県)

期間:2019/12/04~2019/12/10
場所:くすのきホール
   西武線所沢駅東口前 西武第二ビル8階 総合大会場
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歳末・古書赤札市

期間:2019/12/05~2019/12/08
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9
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書窓展(マド展)

期間:2019/12/06~2019/12/07
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22 
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博物館古書市(愛知県)

期間:2019/12/07~2019/12/15
場所:名古屋市博物館 名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1
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12月反町古書会館展(神奈川県)

期間:2019/12/07~2019/12/08
場所:神奈川古書会館1階特設会場
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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2019/12/12~2019/12/15
場所:JR浦和駅西口さくら草通り徒歩5分マツモトキヨシ前
URL:https://twitter.com/urawajuku
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新興古書大即売展

期間:2019/12/13~2019/12/14
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
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立川フロム古書市

期間:2019/12/13~2019/12/27
場所:フロム中武3階バッシュルーム(北階段際)
   立川駅北口徒歩5分、ビッグカメラ隣
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第3回 文博ろうじの古本まつり 前まつり(さきまつり)(京都府)

期間:2019/12/13~2019/12/15
場所:京都文化博物館内「ろうじ店舗」 
   京都府京都市中京区三条高倉上る
URL:http://koshoken.seesaa.net/
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杉並書友会

期間:2019/12/14~2019/12/15
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9
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第16回 つちうら古書倶楽部の古本まつり(茨城県)

期間:2019/12/14~2019/12/22
場所:茨城県土浦市大和町2-1 パティオビル1F
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【発行者】
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 編集長:藤原栄志郎

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