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浄 三輪華子展

ハナ書房
 大阪府大阪市北区天神橋
1,010
フジヰ画廊、2004、30cm
『浄』を目撃した記
清水敏男 | 美術評論家
もののあわれを思う心を鈴木大拙は日本人の霊性の中枢にい
たらぬものとしたが、日本人がはかなき無常世界に共感を覚える
ことは、打ち消しがたい感情である。
万物はうつろっていくのであり、現代の物理学はそれが真理で
あると説いている。 ひとときも静止している物質はなく、つねに運動
し変化しているのだ。
芸術家は宇宙の真相を本能的に見る。 三輪華子の新作『浄』はう
つろって行く宇宙に関する観察がその根底にある。 はかなく消えて
行く雪の美しさに、永遠の営みがあることをたくみに感じ取り、その
ことを視覚化する。
三輪華子は雪を二つの相からとらえている。 ひとつは氷晶であ
り、もうひとつは地面に降り積もった雪である。前者では雪はその
形として、後者では現象として表現されている。 こうして雪は物質
的と非物質的との両面から我々の精神に介入してくる。
しかし三輪華子の『浄』はそのような事実についてのステートメ
ントで終わらない。 そこにもののあわれでは説明しがたい事態が
介入し、抑制不可能な領域に進展していくのだ。それは宇宙に身
を置く自身の肉体の存在であり、 そのことから生じる苦悩と悦楽で
ある。
雪の上に横たわった肉と骨は紅色の火になめられつづけ、生命
を生命であらしめている情熱をいつまでも失いきれずにいる。白
い肌の下には血潮が波打っている。肉と骨は雪とともに消えて行く …その他
表紙少シミ
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1,010
、フジヰ画廊 、2004 、30cm
『浄』を目撃した記 清水敏男 | 美術評論家 もののあわれを思う心を鈴木大拙は日本人の霊性の中枢にい たらぬものとしたが、日本人がはかなき無常世界に共感を覚える ことは、打ち消しがたい感情である。 万物はうつろっていくのであり、現代の物理学はそれが真理で あると説いている。 ひとときも静止している物質はなく、つねに運動 し変化しているのだ。 芸術家は宇宙の真相を本能的に見る。 三輪華子の新作『浄』はう つろって行く宇宙に関する観察がその根底にある。 はかなく消えて 行く雪の美しさに、永遠の営みがあることをたくみに感じ取り、その ことを視覚化する。 三輪華子は雪を二つの相からとらえている。 ひとつは氷晶であ り、もうひとつは地面に降り積もった雪である。前者では雪はその 形として、後者では現象として表現されている。 こうして雪は物質 的と非物質的との両面から我々の精神に介入してくる。 しかし三輪華子の『浄』はそのような事実についてのステートメ ントで終わらない。 そこにもののあわれでは説明しがたい事態が 介入し、抑制不可能な領域に進展していくのだ。それは宇宙に身 を置く自身の肉体の存在であり、 そのことから生じる苦悩と悦楽で ある。 雪の上に横たわった肉と骨は紅色の火になめられつづけ、生命 を生命であらしめている情熱をいつまでも失いきれずにいる。白 い肌の下には血潮が波打っている。肉と骨は雪とともに消えて行く …その他 表紙少シミ

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