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『シリーズ本の文化史2 書籍の宇宙―広がりと体系』

『シリーズ本の文化史2 書籍の宇宙―広がりと体系』

鈴木俊幸

 このシリーズは、「書物・出版と社会変容」研究会を母体としている。2015年7月現在、すでに98回続いているこの研究会に参集してきた面々による蓄積、またそこから広がる人脈に基づいて発想された企画で、今のところ6巻までの原稿が出そろい(つつあり)、順次刊行の予定、本書はその第2巻である。内容は以下のとおり。


 鈴木俊幸「書籍の宇宙」(総論)、堀川貴司「歴史と漢籍―輸入、書写、和刻―」、高木浩明「古活字版の世界―近世初期の書籍―」、岩坪充雄,「「書」の手本の本―法帖研究の意義と方法―」、佐藤貴裕「辞書から近世をみるために―節用集を中心に―」、柏崎順子「江戸版からみる一七世紀日本」、山本英二「領内出版物―治世と書籍―」、高橋明彦「何を藩版として認めるのか―蔵版の意味するもの―」、鈴木俊幸「草双紙論」、磯部敦「書籍の近代―東京稗史出版社の明治一五年―」。


 いずれも気鋭の専家の執筆(私のものも混ざっているが、本人もちょっとはそのつもりでいたりする)。執筆者に期待したことは、それぞれのテーマの書籍について、その面白さを、時代・社会との関わりを意識してわかりやすく語ってほしいということであった。これは、書籍が新たな歴史を紡ぎ出す有力な資料となりうること、また、書籍が位置していた社会・時代を考え、その書籍の当時に占めていた位置を割り出せば、その書籍の面白さと価値とを十分引き出せるということを示したかったからである。その意図が十分実現されている好もしい一書ができあがったと自画自賛している。もとより、この9本半で広大無辺の「書籍の宇宙」を覆うことができるはずもないが、それぞれの宇宙系の面白さから、宇宙全体の豊饒を十分想像していただけるであろうと思っている。


 新しいものはどんどん古くなる。すでに古いものは、それ以上古びることはなく、価値を見いだされた過去のものは、その価値を減ずることはない。見いだされた新たな価値によって、新鮮な輝きを放ち始める古書もある。古書店、また古書展を覗いてみるべし。古書を手にとってみるべし。触ってみることは大事である。江戸時代の古書とても、容易に手に触れることができるし、ほんのポケットマネーで自分の蔵書にすることもできるくらいに、まだまだ古書市場にあふれている。それを手に取ったところから豊穣なる宇宙への展望が大いに開けたりするのである。本書は、星座早見盤よろしくその展望のためのよいガイドになるであろう。まずはこれを頼りに、お気に入りの星座や天体にたどりついていただけたら幸いである。


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 『書籍の宇宙 広がりと体系』鈴木俊幸 編
  平凡社刊 定価:3,000円+税 好評発売中!
http://www.heibonsha.co.jp/book/b185097.html



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 『読者と読者』横田冬彦 編
  平凡社刊 定価:2,800円+税 好評発売中!
http://www.heibonsha.co.jp/book/b185096.html

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百万塔陀羅尼からクウネルまで

百万塔陀羅尼からクウネルまで

松田友泉

 『BOOK5』という雑誌で「古本即売会へようこそ!」という特集を企画・編集しました。いったいなぜこのような特集を組もうと思いついたのかは、よく覚えていません。


 古本即売会(古本市、古本まつり等名称があります)は、全国各地様々な場所で行われています。


 今回の号では、福岡(徘徊堂×古本や檸檬)、名古屋(倉庫会)、東海地区(太閤堂書店、徒然舎、古本屋ぽらん、古本うみうさぎ堂のユニット「古本ジャンボリーズ」)を取材。鹿児島(つばめ文庫)、関東圏(古本屋ツアー・イン・ジャパン 小山力也)をレポートしていただきました。
 主に登場していただいたのは、九州から東海地区までの「若い」古本屋さんです。若いと言っても、取材する私を含めて30代〜40代、世間的にはそう若くはないのかも知れませんが、古書業界の方々は基本的に死ぬまで仕事ができますので、自ずと「若い」方々となります。
 皆さんの熱意、意気込みなどは強く、私も編集しながらとても刺激を受けました。


 百万塔陀羅尼からクウネルまで……古本即売会ではいろんなものが売られています。売値が付いている古物という点では、ダラニもクウネルもたいして違いはありません。おそらく、クウネルを買う人にとってダラニはクリスマスツリーのさきっぽみたいなやつで、ダラニを買う人にとってクウネルはピカピカした紙の束です。売り手も買い手もみんな違う方向を見つつ、歴史も性格も滅茶苦茶なのに、同じ場所に集まってゆく。そこが、即売会の愉快なところです。
 私は「店」が得意ではなく、店員さんと目をあわせるのも恥ずかしいという性格があり、生きるのに難渋しておりますが、心のオアシス店であるブックオフを別とすれば、古本即売会は、自分自身と古本とが一対一で向き合える、ほとんど唯一の場所です。


 今回の特集では、他にも古本即売会の花型である(と私は思っている)「価格札(※見返し部分に貼り付けられているペラペラした値札。店名も読めないほどコピーを重ねたものが最上品。蒐集しています。)」を散髪ドームマーケティング事業部さんで制作、その過程を掲載させていただきました。
 また、千代田図書館で行われた南陀楼綾繁さんらの「目録読書の楽しみ」というトークショーを再録、古書赤いドリルさんの持ち込み企画で月の輪書林さんと風船舎さんの目録対談を掲載させていただいております。


 目録の話も出ましたが、「古本屋」という業種は、その「多様性(=違い)」も面白いところだと思います。
 どんな形態だろうが、挟持があろうが知識がなかろうがやる気があろうがなかろうが、ブックオフも100年以上の老舗も、古本で商いしていることに違いはありません。軌を一にしないその自由さ、まとまりのなさ、とりとめのなさ……そういったところが、私が本屋さんに対してワクワクするところですし、素晴らしいところだと思っています。


 しかし、その多様性がなくなってしまうと、古本の持つモチベーションを損なってしまう気がします。


 古本はさながら人で、古本が集まる即売会はまるでだれでも行ける宇宙のようです。一介の客としては、嬉しい、寂しい、などと一喜一憂しながら、これからもゴミのような本を山ほど抱え込んでゆきたいです。

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『BOOK5 VOL.17 特集 古本即売会へようこそ!』
  発行:トマソン社 定価:800円+税 好評発売中!
http://tomasonsha.com/?pid=89870838

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2015年6月25日  第184号

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☆INDEX☆
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1.第50回記念明治古典会 七夕古書大入札会
                  安土堂書店 八木正自
2.『声 千年先に届くほどに』         姜 信子
3. 古本屋さんへの感謝状            南陀楼綾繁
4. 語られない史実に斬り込む ――
  『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所』刊行に寄せて
                        藤田昌雄
5. 展覧会「シネマブックの秘かな愉しみ」
           東京国立近代美術館フィルムセンター
                  主任研究員 岡田秀則

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━【明治古典会 七夕古書大入札会】━━━━━━━

第50回記念「明治古典会七夕古書大入札会」について

                    実行委員長 八木 正自

日本で唯一の明治~昭和時代の古書オークションです。近代文学初
版本・作家原稿・版画など1,200余点が出品され、どなたでも下見
をし、代理入札を依頼することが出来ます。下見は、7月3日(金)
10:00~18:00、4日(土)10:00~16:00東京古書会館(千代田区神
田小川町3-22)で行われます。カラー図版の目録発行。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2278

第50回記念明治古典会 七夕古書大入札会
■場所:東京古書会館
■入場料:無料

その他詳しい内容は下記ホームページをご覧ください
http://www.meijikotenkai.com/


━━━━━━━━━━━【自著を語る(136)】━━━━━━━━━━



 『声 千年先に届くほどに』


                       姜 信子


 私はいったいいつから「声」を聴きはじめたのだろう。
千年前から? そうかもしれない。そして、きっと、千年後もまだ
聴きつづけている。そんな空恐ろしいことを、あらためてつくづく
と考えたのは、ボルヘスのせい。千という数字は、つまりは永遠の
ことなのだと、ボルヘスがその講演集『七つの夜』の第三夜「千一
夜物語」で語るのを読んだ時、久しく忘れたふりをしていたことを、
うっかり思い出してしまったのでした。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2269

『声 千年先に届くほどに』姜 信子 著
ぷねうま舎 定価:1,800円+税 好評発売中!
http://www.pneumasha.com/


佐々木愛 ひとり芝居「幽霊さん」
東京・両国シアターX(カイ)
2015年7月29日(水)~8月2日(日)
シアターX
http://www.theaterx.jp/15/150729-150802t.php
ぷねうま舎
http://www.pneumasha.com/2015/03/30/幽霊さん-舞台上演-決定/



━━━━━━━━━━━【自著を語る(137)】━━━━━━━━━━


 古本屋さんへの感謝状


                       南陀楼綾繁



 高校生で東京に行ったとき、神保町の古書店街で両手に持ちきれ
ないほどの古本を買い、両手に重い紙袋を持って集合場所まで駆け
つけて以来、どこに出かけても、まずは古本屋に入らないと落ち着
かない。国内だけでなく、ソウルや台北などでも同じで、プラハで
は毎日、古本屋と郵便局(日本に発送するため)の往復ばかりして
いたような気がする。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2276


『ほんほん本の旅あるき』 南陀楼綾繁 著
株式会社産業編集センター刊 定価:1,600円+税 好評発売中!
http://www.shc.co.jp/book/detail/000865.html

━━━━━━━━━━━【自著を語る(138)】━━━━━━━━━━


 語られない史実に斬り込む ――
  『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所』刊行に寄せて


                          藤田昌雄

 筆者は今まで日本陸軍の生活や糧食について調べた事はあったが、
人間の三大欲である「食欲」・「睡眠欲」・「性欲」の中で、日本
陸軍と「性欲」については調べた事がなく、この問題について調べ
たくなり、今回「えにし書房」様より「陸軍と性病 花柳病と慰安
所」のタイトルで日本陸軍と性病に関する書籍を刊行させて頂いた。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2267


『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所 』藤田昌雄 著
発行:えにし書房 定価:1800円+税 好評発売中!
http://enishishobo.co.jp/index.htm


━━━━━━━━━━━【学芸員登場】━━━━━━━━━━━━

 展覧会「シネマブックの秘かな愉しみ」


            東京国立近代美術館フィルムセンター
                    主任研究員 岡田秀則



 フィルムセンターの図書室では新刊の映画書を毎月収集している。
大きな予算はないが、未収蔵の古書も機を見て購入に努めている。
図書室の司書などはいつしか嗅覚と記憶が研ぎ澄まされ、古書展で
見かけた本が既に収蔵されているかどうか、即座に分かるようにな
った。彼女らが「この本はまだありません」と言えば、大抵正しい。
我らが小さな図書室の、映画の本なら何でも、という欲望は今日も
静かに燃えている。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2264


東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室
展覧会「シネマブックの密かな愉しみ」
 2015年4月14日(火)~8月2日(日)
 http://www.momat.go.jp/FC/filmbooks/index.html

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

 『書籍の宇宙 広がりと体系』鈴木俊幸 編
  平凡社刊 定価:3,000円+税 好評発売中!
  http://www.heibonsha.co.jp/book/b185097.html


 『BOOK5 VOL.17 特集 古本即売会へようこそ!』
  発行:トマソン社 定価:800円+税 好評発売中!
  http://tomasonsha.com/?pid=89870838

━━━━━━━━━━━━━【お詫び】━━━━━━━━━━━━

5月25日配信の日本の古本屋メールマガジンその182号にて、
『さまよえる古本屋―もしくは古本屋症候群―』著者のお名前が
一部「須賀彰雅」となっておりましたが、正しくは「須賀章雅」
でした。お詫びして訂正いたします。

『さまよえる古本屋―もしくは古本屋症候群―』須賀章雅 著
燃焼社刊 定価:1,800円+税 好評発売中!
http://www.nenshosha.co.jp/book/syuppanbunka/detail/samayoerufuruhonya.html


━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

7月~8月の即売展情報

https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init
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日本の古本屋メールマガジンその184 2015.6.25

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:殿木祐介
編集長:藤原栄志郎

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2015年6月11日 第183号

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━━━━━【6月10日~7月20日までの全国即売展情報】━━━━━

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第3回 奥州えさし 大古本まつり(岩手県)

期間:2015/06/06~2015/06/14
場所:江刺体育文化会館ささらホール
岩手県奥州市江刺区大通り1-59
    
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有隣堂イセザキ本店・古書ワゴンセール(神奈川県)

期間:2015/05/30~2015/06/20
場所:有隣堂伊勢佐木町本店 横浜市中区伊勢佐木町1-4-1
    
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第17回ベイシアIS伊勢崎店大古本市(群馬県)

期間:2015/06/06~2015/06/14
場所:ベイシアIS伊勢崎店4FISホール 
   群馬県伊勢崎市中央町19-1

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第2回神戸コレクタ市(兵庫県)

期間:2015/06/11~2015/06/14
場所:神戸三宮朝日ビル 1Fピロティー
   神戸市中央区浪花町59
URL:http://kobekorekutaichi.com/

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新興古書大即売展

期間:2015/06/12~2015/06/13
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22  

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第1回 松山ブックマルシェ(愛媛県)

期間:2015/06/13~2015/06/14
場所:和光会館(旧・和光幼稚園) 愛媛県松山市緑町1-2-1
URL:https://twitter.com/BookMarche_M

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第14回 紙屋町シャレオ古本まつり(広島県)

期間:2015/06/13~2015/06/21
場所:紙屋町シャレオ中央広場
URL:http://furuhonmatsuri.blog.fc2.com/

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大均一祭

期間:2015/06/13~2015/06/14
場所:西部古書会館  杉並区高円寺北2-19-9

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新宿古書展

期間:2015/06/14~2015/06/15
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22
※初日の14日(日)は、11時開場です。 

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長岡米百俵古書市(新潟県)

期間:2015/06/18~2015/06/22
場所:カーネーションプラザ(旧大和長岡店1階) 
   長岡市大手通2-3-1(長岡駅前)

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ぐろりや会

期間:2015/06/19~2015/06/20
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22

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たにまち月いち即売会(大阪府)

期間:2015/06/19~2015/06/21
場所:大阪古書会館1F 大阪市中央区粉川町4-1

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第23回 弁天町ORC200 古本祭り(大阪府)

期間:2015/06/19~2015/06/25
場所:弁天町オーク200 2F オーク広場
   JR大阪環状線、地下鉄中央線「弁天町」駅に連絡通路で直結

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初夏の古書市

期間:2015/06/19~2015/07/06
場所:三省堂古書館 8階催事場
   千代田区神田神保町1-1 三省堂書店神保町本店

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第26回 新宿西口古本まつり

期間:2015/06/22~2015/06/27
場所:東京都交通広場 新宿駅西口地下各線改札口徒歩30秒
   (京王百貨店の横地下1階です。)

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第72回シンフォニー古本まつり(岡山県)

期間:2015/06/24~2015/06/29
場所:岡山シンフォニービル1F  自由空間ガレリア

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浦和宿古本いち(埼玉県)

期間:2015/06/25~2015/06/28
場所:JR浦和駅西口下車 
   さくら草通り徒歩5分 マツモトキヨシ前

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書窓会(通称マド展)

期間:2015/06/26~2015/06/27
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22  

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五反田古書展

期間:2015/06/26~2015/06/27
場所:南部古書会館 品川区東五反田1-4-4 
   五反田駅より徒歩5分  

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サンシャイン古本まつり

期間:2015/06/26~2015/06/28
場所:池袋サンシャインシティ
   ワールドインポートマートビル4F 展示ホールA

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好書会

期間:2015/06/27~2015/06/28
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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西部展

期間:2015/07/03~2015/07/05
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9    

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オールデイズ (名古屋)

期間:2015/07/03~2015/07/05
場所:名古屋古書会館 名古屋市中区千代田5-1-12 

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東京愛書会

期間:2015/07/10~2015/07/11
場所:東京古書会館 千代田区神田小川町3-22  
URL:http://aisyokai.blog.fc2.com/

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古書愛好会

期間:2015/07/11~2015/07/12
場所:西部古書会館 杉並区高円寺北2-19-9

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大サブカル市(仮)(大阪府)

期間:2015/07/12~2015/07/20
場所:ツイン21 1F特設会場
   大阪市中央区城見2丁目1-61 
URL:https://twitter.com/subcul_osaka

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日本の古本屋メールマガジンその183 2015.6.11

【発行】
 東京都古書籍商業協同組合:広報部・「日本の古本屋事業部」
 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
 URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
 広報部:殿木祐介

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展覧会「シネマブックの秘かな愉しみ」

展覧会「シネマブックの秘かな愉しみ」

東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員 岡田秀則

 フィルムセンターの図書室では新刊の映画書を毎月収集している。大きな予算はないが、未収蔵の古書も機を見て購入に努めている。図書室の司書などはいつしか嗅覚と記憶が研ぎ澄まされ、古書展で見かけた本が既に収蔵されているかどうか、即座に分かるようになった。彼女らが「この本はまだありません」と言えば、大抵正しい。我らが小さな図書室の、映画の本なら何でも、という欲望は今日も静かに燃えている。

 だのに、図書室の本は、あくまで読まれるのを待っている本でしかない。図書室とはそうしたものだが、それでも豊かな棚を眺めていて欲求不満がないでもない。じゃあこっちから見せる場を作ってしまおう、と奮起したのが現在開催中の展覧会「シネマブックの秘かな愉しみ」である。

 だが、ひと口に映画書といっても、切り口を考えたらキリがない。取りあえず四つの章を設けてみた。映画を学ぶためのクラシックな文献を集めた「映画書のABC」(飯島正の初期の名著「シネマのABC」のもじり)、ブックデザインに注目した「映画書は美しい」、映画という職業に焦点を当てた「シネマという仕事」、そしてとにかく思いついた視点ごとに選び出した「映画書アラカルト」である。展示品のセレクションを考えると頭は混乱し、ああでもないこうでもないとギリギリまでリストをいじり続けた挙句、結局約400冊が選ばれた。近年は映画書も力作が多いだけあって新しい本もあるが、古書ファンの方々が「これが見つからないんだよねえ」とおっしゃりそうな本も加わった(稀少性には詳しくないので半ば偶然だが…)。

 何といっても今回の目玉は、映画文献研究家の本地陽彦氏が長年追い求めてきた、日本初の映画文献「自動写真術」(1897年)をお借りして初公開に漕ぎ着けたことである。その重要性については、同氏の過去の研究著作や「日本古書通信」への寄稿に譲るが、これが展覧会の冒頭を飾ったことで企画全体が引き締まった。また映画書そのものの歴史を考えるに、山口竹美、今村三四夫、塚田嘉信から辻恭平へと続く「映画書目録」の系譜をたどったのもこの機会ならではの成果だ。改めて目を見張った本も多い。無類のエッセイストである女優高峰秀子が、イラストや装丁でもハイセンスを発揮した「まいまいつぶろ」(1955年)の初版、戯作調の痛快なエッセイをいくつも私家版として残した映倫審査員阪田英一の著作、戦後の英語学習熱の中で続々と刊行されたハリウッド映画の日英対訳シナリオ本(表紙イラストは野口久光)、北海道から沖縄まで、映画館と観客の視座からローカルな映画史を綴った諸作など、挙げればとめどもない。

  日本には、日本映画という巨大な体系があるうえに、極めて豊かな外国映画への関心と知識がある。それを支えてきた書物の濃密な世界をこの展覧会で改めて振り返っていただきたい。場所は広くないのに、じっくり見ると3時間はかかります。ご留意ください。

cine

東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
シネマブックの秘かな愉しみ
http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/filmbooks/

 

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語られない史実に斬り込む ――『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所』刊行に寄せて

語られない史実に斬り込む ――『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所』刊行に寄せて

藤田昌雄

 筆者は今まで日本陸軍の生活や糧食について調べた事はあったが、人間の三大欲である「食欲」・「睡眠欲」・「性欲」の中で、日本陸軍と「性欲」については調べた事がなく、この問題について調べたくなり、今回「えにし書房」様より「陸軍と性病 花柳病と慰安所」のタイトルで日本陸軍と性病に関する書籍を刊行させて頂いた。

 「公娼制度」がオフィシャルに存在していた当時の日本では、他の世界列強と同様に現在の常識を凌駕する規模での「花柳病」と呼ばれた梅毒・淋病・軟性下疳を主とした「性病」が蔓延しており、徴兵による国民皆兵制度を採用していた日本陸軍では国防の見地より兵員の人的資源確保の見地より性病対策には大きな重点が置かれていた。
これは平時では軍人の登楼は軍指定の遊郭の利用が定められて私娼の利用は厳禁とされており、戦時に際しては将兵の性欲対策と性病予防と防諜という三つの見地より、後方地帯に「慰安所」が設置されて将兵の性欲に対処した。

 本書では、陸軍の性病に対する認識・予防法を当時の将兵レベルに配布されていたマニュアル類を時系列で紹介すると共に、当時の陸軍でも採用されていた性病治療法を取り上げてみた。
また戦場の後方地位に設置された「慰安所」については、設置に際しての陸軍の法的根拠と慰安所の民間委託をはじめとした運営例を示すと共に、残された実写写真を紹介する事で「慰安所」の実例を紹介している。

陸軍の性病対策と併せて、時代と共に進化を遂げた性病予防具である「コンドーム」の歴史と、一般に市販されていたコンドームや民間治療薬を、当時の雑誌広告を中心として紹介している。

 現在の累卵の情勢下では、『いわゆる「従軍慰安婦」』をはじめとした甲論乙駁(こうろんおつばく)がある中で、本書では思想・感情に流されることなく当時の史料を核として史実のみを述べることで、戦前期にいかに「花柳病」と呼ばれた性病が社会的に大きな猛威を振るっていたかということと併せて、国民皆兵のシステムを採用していた日本陸軍が将兵という国防に資する人的資源庇護を目的として平時での「花柳病対策」に総力をあげると共に、戦時に際しては「慰安所」を設置することで人的資源の保全を図っていた事実を紹介している。

 本書が歴史継承の一助になれば幸いである。



rikugun

『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所 』藤田昌雄 著
発行:えにし書房 定価:1800円+税 好評発売中!

http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-908073-11-3.html

 

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古本屋さんへの感謝状

古本屋さんへの感謝状

南陀楼綾繁

 高校生で東京に行ったとき、神保町の古書店街で両手に持ちきれないほどの古本を買い、両手に重い紙袋を持って集合場所まで駆けつけて以来、どこに出かけても、まずは古本屋に入らないと落ち着かない。国内だけでなく、ソウルや台北などでも同じで、プラハでは毎日、古本屋と郵便局(日本に発送するため)の往復ばかりしていたような気がする。

 そんな私が、2005年から谷根千に住む仲間たちと始めたのが、「不忍ブックストリートの一箱古本市」。段ボール箱ひとつに詰めた古本を、お店などの軒先を借りて販売するイベントだ。「一日だけの本屋さんごっこ」に反応してくれる人が多く、テーマを決めたりディスプレイを工夫したりと熱中している。このイベントに参加したことがきっかけで、古本屋の店舗を開いた人も出ている。

 一箱古本市は、本好きならだれでも参加できる点が受けて、地方に広がっている。いま、何か所で開催されているのか、私もよく把握していない。一回でも開催した場所は90以上になると思う。一度も開催されていない県は7、8県ぐらいか。そのすべてに参加するのは無理だが、声をかけてくれたところには足を運び、一箱古本市の店主として本を売ったり、トークをしたりしている。

『ほんほん本の旅あるき』は、そうやって各地を巡った旅の記録だ。14県の20の町が登場する。秋田〈板澤書房〉、仙台〈book cafe 火星の庭〉、富山〈古本ブックエンド〉、松江〈ダルマ堂書店〉、鹿児島〈つばめ文庫〉……どこに行っても、いい古本屋を見つけるとホッとする。鳥取の松崎という田舎町では、小屋を改造して〈汽水空港〉という古本屋をオープンしようとしている青年に出会い、高知では〈かたりあふ書店〉さんを囲む古本屋仲間の固い友情に感動した。

 古本屋のほかにも、新刊書店、図書館、ブックカフェ、マイクロライブラリーなど、「本のある場所」なら、匂いをかぎつけて訪れている。
 一箱古本市は一日だけのブックイベントだが、そこで生まれた本好き同士のつながりが、別の場所での活動に発展し、そこで新しい古本屋ができるかもしれない。イベントをきっかけに、「本のある日常」を、町の中にゆるやかにつくり出していってほしいと思っている。私なりのその実践例が、宮城県石巻市の中心商店街にある〈石巻 まちの本棚〉だ。今年も7月25日に、この場所を中心に町なかで一箱古本市が行なわれる。

 若いころから古本屋さんに教えられ、導かれ、鍛えられてきた。もちろん、カネもつぎ込み、増える本に泣かされてもきたが……。今度は、私なりのやりかたで、次の世代に向けて、古本と古本屋さんの魅力を伝えていければとおもう。



aruki

『ほんほん本の旅あるき』 南陀楼綾繁 著
株式会社産業編集センター刊 定価 1,600円+税 好評発売中!
http://www.shc.co.jp/book/detail/000865.html

 

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koe

『声 千年先に届くほどに』

『声 千年先に届くほどに』

姜 信子

 私はいったいいつから「声」を聴きはじめたのだろう。
千年前から? そうかもしれない。そして、きっと、千年後もまだ聴きつづけている。
そんな空恐ろしいことを、あらためてつくづくと考えたのは、ボルヘスのせい。千という数字は、つまりは永遠のことなのだと、ボルヘスがその講演集『七つの夜』の第三夜「千一夜物語」で語るのを読んだ時、久しく忘れたふりをしていたことを、うっかり思い出してしまったのでした。

「千一夜物語」とは、浅からぬ因縁がある。今から八年前、ハワイへと向かう旅の途上、突然に一冊の『千一夜物語』が天から降って湧いて出た。噓でも冗談でもありません。それは岩波文庫第一巻でした。事の次第は本書に詳しく書きましたが、かいつまんで言うならば、「話を聞け、聞いて語れ、さもなくば命はないよ」、そんな声なき声を聞かされてしまったようなのです。

その旅の初め、なぜか気持ちがぐずぐずと躊躇していた。なにしろ、ハワイとはいっても、なりゆきで、移民たちのプランテーションの労働の記憶や、生きながら死んだものとして絶海の孤島に捨てられたハンセン病者の八千の墓があるという土地を訪ねねばならぬ状況になっていて、そのときのことを想い起こしてこうして書くだけでも心が重い、それを読むだけでも心が不穏にざわめくのではないでしょうか。
そのとき、ハワイに旅立つ私は尻込みする自分を勇気づけるために、王様に夜ごと物語を語り聞かせて千一夜を生きて越えたあのアラビアの夜の語り部のことを想っていたのです。念ずれば通ずる? いや、そういうことではないでしょう。とにかく一冊の『千一夜物語』が天から降って湧いて出た。そして私は自分が何者であるかを思い知らされた。

思うに、私は「旅する耳」なのです。呼ばれてふらふらゆらゆら彷徨いだしてゆく。だから、いつもなにかと覚悟に欠ける。この世の人の目には見えないひそかな場所で、ひそかな声をあげる人々のその声は、聞く者の覚悟を迫る声だということにも、旅を重ねなければ心底分からぬ迂闊な旅人。

迂闊に旅立って、途方に暮れて、覚悟を迫られ、腹を据えたつもりが、あなたこなたと彷徨ううちに無邪気に忘れて、また途方に暮れて、ロシア極東、サハリン、八重山、ハワイ、沖縄、水俣、ウズベキスタン、カザフスタン、台湾、韓国、日本あちこち、見えない町、見えない人々のところへ、惑いの旅を重ねて幾歳月……。
やがて迂闊な「旅する耳」は、声たちによって「旅する語り」へと育てられていきました。この旅はそこに声があるかぎり、姿かたちがあろうとなかろうと果てなくつづく旅であることも声たちが教えてくれました。
あなたの耳にも、ほら、あの声たち。千年の旅のはじまり。



佐々木愛 ひとり芝居「幽霊さん」
東京・両国シアターX(カイ)
2015年7月29日(水)~8月2日(日)
シアターX
http://www.theaterx.jp/15/150729-150802t.php
ぷねうま舎
http://www.pneumasha.com/2015/03/30/幽霊さん-舞台上演-決定/



koe

『声 千年先に届くほどに』姜 信子 著
ぷねうま舎 定価:1,800円+税 好評発売中!
http://www.pneumasha.com/2015/05/13/%E5%A3%B0-%E5%8D%83%E5%B9%B4%E5%85%88%E3%81%AB%E5%B1%8A%E3%81%8F%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%AB/

 

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第50回記念「明治古典会七夕古書大入札会」について

第50回記念「明治古典会七夕古書大入札会」について

実行委員長 八木 正自

日本で唯一の明治~昭和時代の古書オークションです。近代文学初版本・作家原稿・版画など1,200余点が出品され、どなたでも下見をし、代理入札を依頼することが出来ます。下見は、7月3日(金)10:00~18:00、4日(土)10:00~16:00東京古書会館(千代田区神田小川町3-22)で行われます。カラー図版の目録発行。

扱う範囲は広く、近代文学の原稿・書簡・初版本、美術・工芸・写真、映画・趣味、近代歴史資料・地図、錦絵・新版画、更に明治以前の古典籍、古文書、古書画、浮世絵なども含まれます。

下見をして入札したい品があったときは、懇意の「日本の古本屋」加盟店に依頼して下さい。ご自身での入札は出来ません。webで「明治古典会」を検索すると「七夕古書大入札会」出品物を見ることが出来ます。入札は5日(日)に業者間で行われ、入札依頼をされた方には個別の結果が通知されますが、全体の落札価は公表されません。
今年は50回記念ということもあり、芥川龍之介の自筆ノート・油彩画、谷崎潤一郎の『春琴抄』限定3部本、宮澤賢治草稿・資料一括、竹久夢二のスケッチ帖、芳年版画『月百姿』、明治天皇「勅旨」米欧大使岩倉具視宛など優品が集まりました。

「明治古典会」は戦後に東京の古書業者が中心となって結成された業者の市会(同業者間のオークション)ですが、年に1回一般の方も参加出来る七夕古書大入札会を催しております。石川啄木書簡、夏目漱石書簡、坂本龍馬書簡、「五箇条の御誓文」草稿など毎年優品が出ることで有名となりましたが、今年で50回を迎えることになり、今回の出品物も話題を呼んでおります。目録あるいはwebでご覧下さい。

meiko

第50回記念明治古典会 七夕古書大入札会
http://www.meijikotenkai.com/
■日時:一般下見会 7月3日(金)10:00~18:00
           4日(土)10:00~16:00
            
■場所:東京古書会館
■入場料:無料

 

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2015年5月25日  第182号

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☆INDEX☆
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1.古本はこんなに面白い』中野智之 著 が生まれるまで
                        中野千枝
2.『さまよえる古本屋―もしくは古本屋症候群―』須賀章雅
3. 『「週刊読書人」と戦後知識人』のこと    植田康夫
4.『口笛を吹きながら本を売る 柴田信、最終授業』石橋毅史

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━━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━

『古本はこんなに面白い』中野智之 著 が生まれるまで


                       中野千枝


 著者の中野智之は、昭和53年から中野書店の2代目として古本屋
に従事し、昨年平成26年の12月に病の爲永眠致しました。著者が発
行していた目録に『お喋りカタログ』があり『古本はこんなに面白
い』はその番外編として、古書通信に連載された32編を集めた冊子
です。常に傍らにいたものとして、誕生秘話(というほど大層なも
のでもないのですが、)を明かしますと、月刊目録『古本倶楽部』
200号の記念として何かを出そうということがきっかけでした。

続きはこちら
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『古本はこんなに面白い「お喋りカタログ」番外編』中野智之 著
日本古書通信刊 本体1,500+税 好評発売中!
http://www.kosho.co.jp/kotsu/



━━━━━━━━━━━【自著を語る(133)】━━━━━━━━━━

『さまよえる古本屋』について

                      須賀章雅

 二年半前、奇特な編集者さんが現れて、『貧乏暇あり 札幌古本
屋日記』という本を出してくれました。「印税生活はどう?」など
と訊く同業者もおりましたが、むろんその後、我が境遇もフトコロ
具合にも変わりなし。
 まったく運命の好転も見られず、悲嘆に明け暮れ、相変わらず素
饂飩ばかり食していたところに、また別な編集者さんが現れ、その
橋渡しによりこの度、昔気質の(と勝手に私が想像する)大阪の出
版社さんから二冊目となる本、『さまよえる古本屋』が刊行されま
した。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2227



ブログ「須雅屋の古本暗黒世界」
http://d.hatena.ne.jp/nekomatagi/ 


『さまよえる古本屋―もしくは古本屋症候群―』須賀章雅 著
燃焼社刊 本体1,800円+税 好評発売中!
http://www.nenshosha.co.jp/book/syuppanbunka/detail/samayoerufuruhonya.html


━━━━━━━━━━━【自著を語る(134)】━━━━━━━━━━

『「週刊読書人」と戦後知識人』のこと

                        植田康夫

 出版評論家の小田光雄さんのインタービュー・構成による「出版
人に聞く」というシリーズが論創社から刊行されるようになって数
年になり、巻数を重ねてきたが、最新巻の17巻目に私が登場するこ
とになった。昨年、半日ぐらいかけて小田さんのインタビューを受
け、テープに録音したものを文字化した原稿を小田さんが整理され、
ゲラになったものに私が手を入れて本は完成した。

続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2217

『「週刊読書人」と戦後知識人』 植田康夫 著
 論創社 本体2,000円+税 好評発売中
 http://www.ronso.co.jp/index.html


 週刊読書人
  http://www.dokushojin.co.jp/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(135)】━━━━━━━━━

『口笛を吹きながら本を売る 柴田信、最終授業』

                      石橋毅史

 20××年某月某日。
 昼食をすませて職場へ戻る途中、ふと目の前の古本屋に足が向いた。
なぜそうしたのかはわからない。まさに出来心としかいいようがな
かった。
 すこし久しぶりの古本屋は、新鮮だった。焦げ茶に変色した古め
かしい本はどれも神々しく、昔の雑誌のバックナンバーの表紙を見
ていると、しばしタイムスリップした気分になった。一冊一冊が、
何かを呼びかけているようだった。



続きはこちら
/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=2234


『口笛を吹きながら本を売る 柴田信、最終授業』石橋毅史 著
晶文社刊 定価1,600 円+税 好評発売中!
http://www.shobunsha.co.jp/?p=3547


━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━


東京古書組合
中央線支部フェスティバル

東京古書組合中央線支部が初めてのトークイベントを開催します。
テーマは「古本屋のはたらき方~楽しく本を売る~」


会場:西部古書会館
日時:2015年6月7日(日)
チケット:各500円

【第一部】あなたの街の古本屋
13:00~14:30
登壇者:古書 音羽館、古書 コンコ堂、古本 水中書店、古本案内処
司会:OLD / NEW SELECT BOOKSHOP 百年



【第二部】今どうやって本を売る?
15:00~16:30
登壇者:三暁堂、古本 海ねこ、悠山社書店、ノースブックセンター
司会:株式会社 浩仁堂

【第三部】新しい市場のつくりかた ~古本屋は滅びない~
17:00~18:30 
ゲスト:三宅秀道× 新雅史
司会:樽本樹廣(OLD / NEW SELECT BOOKSHOP 百年)

詳細やチケット受付等、詳しくは下記サイトをご覧下さい。
中央線支部HP: http://kosho-chuousenshibu.jimdo.com/


OLD / NEW SELECT BOOKSHOP 百年
http://www.100hyakunen.com/news/info/201505081635

Facebook、Twitterでもご覧になれます。
中央線支部Facebook:https://www.facebook.com/koshochuosen?ref=hl
中央線支部Twitter:https://twitter.com/chuousenshibu


━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━

第五十六回 東京名物・神田古本まつり俳句大会 俳句募集

【主催】  神田古書店連盟
【後援】  本阿弥書店

【応募要項】
作品 (募集句)
古書に限らず新刊書、読書、図書館、書店、古書店など本に
関係したものならば何でも構いません。
季語のない句も可。未発表作品に限ります。

投句締切 平成27年6月30日(火)当日消印有効
応募料 3句1組につき千円。
現金書留または定額小為替を同封して下さい。

その他、詳しい内容は下記URLをご覧ください
http://jimbou.info/news/150415.html

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━


 第50回記念明治古典会 七夕古書大入札会
 http://www.meijikotenkai.com/

『声 千年先に届くほどに』姜 信子 著
ぷねうま舎 本体予価1,800円 6月23日発売
http://www.pneumasha.com/



永井 均×鈴木康夫
鈴木康夫『天女(アプサラ)たちの贈り物(マーヤー)』


刊行記念トークショー 宇宙的なわたし
開催日時:2015年6月3日(水) 19時~(開場18時30分)
開催場所:東京堂書店神田神保町店6階 東京堂ホール
参加方法など、詳しくは下記URLまで
http://www.tokyodoshoten.co.jp/blog/?p=8300


『ほんほん本の旅あるき』 南陀楼綾繁 著
株式会社産業編集センター刊 定価 1,600円+税 好評発売中!
http://www.shc.co.jp/book/detail/000865.html

東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室
展覧会「シネマブックの密かな愉しみ」」
 2015年4月14日(火)~8月2日(日)
 http://www.momat.go.jp/FC/filmbooks/index.html


━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

6月~7月の即売展情報

https://www.kosho.or.jp/event/list.php?mode=init

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【発行】
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 東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
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【発行者】
 広報部:殿木祐介
編集長:藤原栄志郎

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